特許事務所 中国支援室
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上記トレードマークの背景地図は、1991年当時の特許登録件数を陸地の大きさにして、地図状に表したものです。
中国の知的財産権情報
中国国家知的財産局
特許事務所 法務室
法務室長 弁理士 祐末 輝秀
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1.国家知的財産局

国家知的財産局の前身は中華人民共和国専利局であった。1980年に国務院(日本の内閣に相当する)により設立された。1998年国務院の機構改革で「中国国家知的財産局」に名称を変更した。中国全国の特許(※1)業務を所管し、また渉外知的財産に関して統一協調を行う国務院の直轄下にある機構である。中国国家知的財産局は下記の各機構から構成されている。

組織構成図

中華人民共和国国家知的財産局

1. 内部の各職能部門
内部の各職能部門は下記の組織図の通り、事務局、人事司、条法司、国際協力司、協調管理司、企画発展司、退職幹部部門及び監察弁公室から構成されている。

中華人民共和国国家知的財産局-内部の書く職能部門

① 特許法及び実施細則の修正を担当する。
② 関係する知的財産権法規を研究・起草する。
③ 特許法実施細則及び関連法規・規則の解釈を担当する。
④ 知的財産権に関する法令等の制定及び修正について提案する。
⑤ 知的財産権に関する条約、その他の国際取極における中国としての主張を立案し、知的財産局に提出する。
⑥ 知的財産権に関する法律・法規関係を施行する上での必要な行政機関同士の業務を調整する。
⑦ 特許権の確認及び侵害判断の基準を制定し、管理機構を指定する。
⑧ 特許審査ガイドライン及び関係する特許業務の規則を制定する。
⑨ 特許代理機構を審査し、渉外特許代理機構を指定する(※2)
⑩ 弁理士試験及び資格認定の業務を担当する。
⑪ 行政不服申立規則を制定する。
⑫ 中国知的財産局から委託された他の業務

国際協力司

① 渉外知的財産の統一協調を担当する
② 知的財産権の二国間或いは多国間の公約・協定の談判、調印及び国内法の整備を担当する
③ 世界知的財産権組織及び他の国際知的財産権組織との連絡を担当する
④ 特許業務の国際協力及び交流を担当する
⑤ 知的財産権の国際協力及び協調を担当する
⑥ 香港・マカオ・台湾の知的財産案件を担当する
⑦ 知的財産局が行う海外からの人材導入活動に参与する
⑧ 知的財産局から与えられた他の業務

協調管理司

① 中国の特許及び関係知的財産管理業務の政策、方法、措置及び規則などを研究・制定する。
② 特許紛争事件の処理及び特許侵害の取締り業務について地方の特許管理機関を指導する。
③ 特許流通市場の規範、特許技術実施の関係政策・措置を制定する。
④ 知的財産権の二カ国間及び多国間の協議を行う際に、国内における行政執行体制及び管理を協調する。
⑤ 特許資産の価値評価機構及びサービス機構を監督・管理する。
⑥ 強制実施権の付与及びその対価についての裁定請求に対して意見を出す。
⑦ 特許契約の登録を担当する。
⑧ 特許権者の申請に基づき、優秀な中国特許を選出し、人事司と共同で全国特許分野の先進的な単位や人物を選出、表彰する。
⑨ 特許戦略研究を行う。
⑩ 知的財産局から与えられた他の事項。

企画発展司

退職幹部部門

監察弁公室


2.国家知的財産局専利局


組織構成

国家知的財産局専利局

初審及び手続管理部
① 特許出願の受理を担当する
② 特許出願の中間書類及び他の各種の申請書を受理する
③ 発明特許の形式審査を担当する
④ 特許書類保存などの管理を担当する
⑤ 特許証を発行する
⑥ 特許公報と明細書を編修・出版する
⑦ 特許費用の受領を担当、管理する。
⑧ 出願に係る発明及び考案の分類について研究する

実用新案審査部
実用新案審査部は、国家知的財産権特許局の職能部門であり、実用新案の出願の初審(形式審査)を担当する。

意匠審査部
1意匠出願の分類、審査及び権利付与
2意匠の登録前及び登録後の手続管理
3意匠の出願及び保存文献の管理
4意匠の出願及び各費用の徴収及び受領
5意匠権者、出願人、設計者、代理機構などの登録項目の変更を担当する
6意匠の研究及び学術活動を担当する
7意匠の審議を担当する
8意匠の出願及び関係のある問い合わせ並びに受付
9意匠の証明などを担当する
10知的財産局に与えられた他の事項


3.特許異議申立委員会


特許異議申立委員会

 国家知的財産局特許異議申立委員会は、1984年11月に成立された当時中国専利局特許異議申立委員会と称し、中国専利局の内部の機構であった。その後、1998年国務院機構改革及び2001年「中国人民共和国特許法」の修正に伴い、特許異議申立委員会は二回名称を変更した。すなわち、1998年に国家知的財産局特許局の特許異議申立委員会と、2001年に国家知的財産局の特許異議申立委員会と変更された。2003年末、特許異議申立委員会は独立した行政機関となり、国家知的財産局に直属する行政単位となった。

主な職責
1国家知的財産局から特許・マスクワークの拒絶に対する不服申し立てを審査する
② 特許権無効請求及びマスクワーク権利の取消案件について審理する
③ 特許異議申立委員会が行政訴訟の被告となる場合の訴訟応答業務を担当する。
④ 特許、マスクワークの権利確認及び侵害されたときの技術鑑定を研究する
⑤ 人民法院及び特許を管理する部門の委託を受け、特許権利の帰属確認及び特許侵害案件の処理に対して意見を出す。

二、所属の事業単位(※3)

機関サービスセンター・知的財産権出版社・中国知的財産権新聞社・中国特許情報センター・中国知的財産権教育センター・知的財産権発展研究センター・特許検索諮問センター・特許審査協力センター

三 知的財産権侵害にあたる知的財産局の位置づけ
1.知的財産局の管轄(※4)

国家知的財産局
省・自治区・直轄市知的財産局
特許管理仕事が多い、かつ実際処理能力のある(区のある)
市級知的財産局(※5)

当事者が特許紛争の処理又は調停を請求する場合、被請求人の所在地又は権利侵害行為地の特許業務管理部門が管轄する。
二ヶ所以上の特許業務管理部門が管轄権を有する特許紛争の場合、当事者はその中の一の特許業務管理部門に請求することができる。当事者が管轄権を有する二ヶ所以上の特許業務管理部門に請求した場合に、先に受理した特許業務管理部門が管轄する。
特許業務管理部門間で管轄権について紛争が生じた場合、それらに共通する上級人民政府の特許業務管理部門がその管轄を指定する。共通の上級人民政府の特許業務管理部門がない場合には、国務院特許行政部門が管轄を指定する。

2.特許侵害行為がある場合

A 特許侵害違法行為様態
1特許権者等の許諾を得ずに生産経営の目的でその特許発明を製造、使用、販売の申出、販売、輸入し又はその特許方法を使用し、その特許方法により直接得られた製品を使用、販売の申出、販売、輸入すること(※6)
2許諾を得ずに製造又は販売する製品又は製品の包装に他人の特許番号を表記すること
3許諾を得ずに広告(※7)又はその他の宣伝資料中に他人の特許番号を使用し、それに関連する技術を他人の特許技術と誤認させること
4許諾を得ずに、契約(※8)に他人の特許番号を使用し、契約に係る技術を他人の特許技術と誤認させること
5他人の特許証、特許書類又は特許出願書類を偽造又は変造すること(※9)

B 処理結果
他人の特許について虚偽表示をした場合には法律により民事責任を負うほか、特許業務管理部門はその是正を命じ、公告し、違法所得を没収するとともに、違法所得の3倍以下の過料に処すことができる。違法所得がない場合には、5万人民元(約75万日本円に相当)以下の過料に処すことができる。(※10)
① 侵害者が特許製品を製造している場合には、侵害者に対して直ちに製造行為を中止し、侵害製品を製造する専用設備や型等を廃棄し、かつ未販売の権利侵害製品を販売、使用又はその他の方法での流通を禁じるように命じる。侵害製品が保存しにくい場合には、侵害者にその製品を廃棄することを命ずる。
1権利侵害者が特許方法を使用している場合には、侵害者に対して直ちに使用行為を中
止し、特許方法を実施する専用設備や鋳型を廃棄し、かつその特許方法により直接取得した未販売の製品を販売、使用又はその他の方法での流通を禁じるよう命じる。権利侵害製品が保存しにくい場合には、侵害者にその製品を廃棄することを命ずる。
2侵害者は、特許製品又は特許方法により直接取得した製品を販売している場合には、侵害者に対して直ちに販売行為を中止し、かつ未販売の権利侵害製品を使用し又はその他の方法での流通を禁じるよう命じる。まだ販売されていない権利侵害製品が保存しにくい場合には、侵害者にその製品を廃棄することを命ずる。
3権利侵害者が特許製品又は特許方法により直接取得した製品の販売の申し出を行っている場合には、侵害者に対して直ちに販売の申出行為を中止し、影響を除去し、かつ如何なる販売行為もしてはならない旨命ずる。
4権利侵害者が特許製品または又は特許方法により直接に取得した製品を輸入している場合には、侵害者に対して直ちに輸入行為を中止することを命ずる。権利侵害製品が既に輸入されている場合には、その侵害製品の販売、使用又はその他の如何なる形での流通を禁じるように命じる。侵害商品が保存しにくい場合には、侵害者にその製品を廃棄することを命じる。権利侵害製品がまだ輸入されていない場合には、処理決定を関係の税関に通知することができる。
5その他の権利侵害行為を差し止めるために必要な措置(※11)

2 特許詐称違法行為がある場合

A 特許詐称行為様態
1特許標示をして非特許製品を製造又は販売する行為
2特許権が無効とされた後、製造又は販売する製品上に継続して特許標記をする行為
3広告又はその他の宣伝資料において非特許技術を特許技術と詐称する行為
4契約書において非特許技術を特許技術と詐称する行為
5特許証、特許書類又は特許出願書類を偽造又は変造する行為

B 処理
非特許製品を特許製品と詐称し又は非特許方法を特許方法と詐称した場合には、特許業務管理部門は是正を命じ、公告し、5万人民元以下の過料に処すことができる。(※12)
① 特許標示をして非特許製品を製造又は販売している場合には、行為者に対して直ちにその特許標示と特許番号を削除するよう命ずる。特許標示と特許番号とが製品と分離しがたい場合には、行為者にその製品の廃棄を命ずる。
② 広告又はその他の宣伝資料において非特許製品を特許製品と詐称している場合には、行為者に対して直ちにその広告又はその他の宣伝資料の配布を停止し、影響を除去し、まだ配付していない宣伝資料を供出するよう命ずる。
③ 契約書において非特許製品を特許製品と詐称している場合には、行為者に対して直ちに契約の相手方当事者に通知し、契約書中の関連事項を訂正するよう命ずる。
④ 他人の特許証、特許書類又は特許出願書類を偽造又は変造している場合、若しくは特許証証明書、特許書類又は特許出願書類を偽造・変造している場合には、行為者に対して直ちに上述の行為を停止し、偽造又は変造した特許証、特許書類又は特許出願書類を引き渡すように命ずる。
⑤ その他の必要な措置(※13)


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