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「ジフェニルカーボネート製造方法事件」(先使用の抗弁に関する事例)

【判示事項】
特許法第79条の「事業の準備」の意義における「即時実施の意図の有無」の判断基準を示した事例

【判決要旨】 ①(論点)特許法第79条の「事業の準備」の意義

②特許法第79条の「事業の準備」とは、特許出願に係る発明の内容を知らないでこれと同じ内容の発明をした者又はこの者から知得した者が、その発明につき、いまだ事業の実施の段階には至らないものの、即時実施の意図を有しており、かつ、その即時実施の意図が客観的に認識される態様、程度において表明されていることを意味すると解するのが相当である。

③(即時実施の意図の有無の判断基準)企業における意思決定は、常に取締役会決議によってなされるものではなく、実質的な意思決定がされた上で事後的に取締役会の承認を得るということも、実際上数多く行われているものであって、即時実施の意図の有無についても、形式的ではなく実質的な意思決定があったかどうかによって判断すべきであり、また、先使用による通常実施権の成立について、特許法改正の経緯に照らしても、事業設備を有するに相当する状態が必要であると解すべき理由はない。

④したがって、被告は、本件各発明の優先権主張日である平成元年12月28日の時点において、先発明について現に実施の事業の準備をしていたものと解するのが相当であり、被告方法について特許法79条所定の先使用による通常実施権を有するというべきである。

【判決日】平成12年4月27日
【裁判所】東京地方裁判所
【事件番号】平成10年(ワ)第10545
【判決要約担当者】弁理士 須賀 孝
【判決全文URL】
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01

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