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建方補助具事件(均等論要件「置換可能性」に関する判例)

【判示事項】
 被告物件における本件考案の構成との差異点が、考案の本質的部分にかかるものであり、この差異によって被告物件は考案の目的を達成することができず、同一の作用効果を奏するものではないから、被告物件は本件考案と均等であるとはいえないとした事例。

【判決要旨】
 被告物件は、各構成において「略L字形状フックの基端に一本目の長尺の棒を溶接により固着し、同フックの長辺と一本目の長尺の棒の長さの合計とほぼ同じ長さの長尺の2本目の棒および三本目の棒をそれぞれ着脱自在に取り付けた」ものである。一方、本件考案は「略L字形状フックの基端に長尺の棒を着脱自在に取り付けた」ものであり、両者は長尺の棒の着脱位置に差異がある。また、本件考案は部材の継手を結合するという使用方法を予定したものである。
 被告物件は、一本目の長尺の棒を溶接により固着しているから、部材の継手を結合するという使用方法で用いた場合、固着された一本目の長尺の棒は全く不要であって作業の邪魔になり、とりわけ低所においては一本目の長尺の棒が地面に当たり、部材の継手を結合するという使用方法を実施することは著しく困難である。
 それゆえ、被告物件は本件考案の本質的部分において本件考案と差異があり、また、この差異によって本件考案の目的を達することができず、同一の作用効果を奏するものではないから、置換可能であるともいえない。よって、被告物件は本件考案と均等なものとして、本件考案の技術的範囲に属するとはいえない。

【判決日】平成12年8月24日
【裁判所】大阪地方裁判所
【事件番号】平成08年(ワ)11946号
【判決要約担当者】弁理士 松村 一城
【判決全文URL】
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01

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