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「製パン器事件」(間接侵害に関する事例)

【判示事項】
 多機能商品について間接侵害を肯定した事例。

【判決要旨】
①特許法101条2号(現特許法101条3号)が、特許権を侵害するものとみなす行為の範囲を、その発明の実施「にのみ」使用する物を生産、譲渡等する行為のみに限定したのは、そのような性質を有する物であれば、それが生産、譲渡等される場合には侵害行為(実施行為)を誘発する蓋然性が極めて高いことから、その生産、譲渡等を規制しても特許権の効力の不当な拡張とならないとの趣旨に出るものであると解される。
②上記の趣旨からすれば、ある物が、特許発明を実施する機能と実施しない機能とを切替えて使用することが可能な構造になっており、当該特許発明を実施しない機能のみを使用し続ける使用形態が、当該物件の経済的、商業的又は実用的な使用形態として認められない限り、当該物件を製造、販売等は侵害行為を誘発する蓋然性が極めて高いから、その発明の実施「にのみ」使用する物にあたると解するのが相当である。
③被告物件の使用方法には、タイマーを使用、不使用の両方法であり、使用者はその都度適宜選択して使用することができるものであり、被告物件を購入した使用者がタイマー機能を使用することにより、本件発明を実施する高度の蓋然性が存在するものと認められる。
 したがって、被告物件に本件発明との関係で経済的、商業的又は実用的な他の用途はないというべきであり、同物件は本件特許権の実施にのみ使用する物であるというべきである。

【判決日】平成12年10月24日
【裁判所】大阪地方裁判所
【事件番号】平成8年(ワ)第12109号
【判決要約担当者】弁理士 植田 慎吾
【判決全文URL】
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01

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