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ハードウェアが開示されている場合に示唆に基づいて米国特許法第101条下で拒絶してはならないことが示された審決

特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
平成21年09月28日
(文責:新 井)

(Ex Parte Azuma, Appeal 2009-003902 (BPAI, September 14, 2009))*1

1.はじめに
米国連邦最高裁判所はBilski v. Kappos事件の判決を未だ下しておらず(次回審理予定日:2009年11月9日)、35 USC§101を満たす発明法定主題については法的に流動的であるが、USPTOは、2009年8月24日に、35 USC§101下の発明法定主題に関する暫定的な審査ガイドラインを公表しました*2 。2009年8月24日以降、上記のガイドラインに基づいて審査が行われています。
今回ここに紹介する審決は、出願当初明細書中の「種々の他の(ハードウェア)構成が可能である」旨の記載がクレーム発明の特許性を解釈する上でどのように意味を有するのかについての判断を示すものです。

2.審査段階における審査官の認定
審判請求人は、特許出願明細書のクレーム13を次のように規定していました。

“[A] computer program product for causing a computer to translate a text in a first language into a second language, the computer program product comprising: a computer usable medium having computer usable program code embodied therewith.”

出願当初明細書には、記憶媒体として、メモリ、ハードディスク、フロッピーディスクドライブ、及び CD-ROMやDVD-ROM drive等の「種々の他のハードウェア構成」と記載されていました。CPUを制御するコンピュータプログラムは、「分散磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、又は他の記録媒体に記憶されているコンピュータ使用可能なものとして、又はネットワーク上で分散されたものとして」開示されていました。
上記文言に基づいて、審査官は、審査段階において、法定主題に係るものではないとの理由により上記クレーム発明を拒絶しました。
具体的には、審査官は、出願当初明細書中に、コンピュータ使用可能な媒体がCD – ROMまたはDVD – ROMであってもよいことが示唆されているが、同明細書中には他の構成も可能であることが併せて示唆されている旨を指摘していました。それゆえ、審査官は、コンピュータ使用可能な媒体をどのようにも解釈でき、当業者であれば、コンピュータ使用可能な媒体が搬送波またはネットワーク上の信号(これらは、いずれも、35 U.S.C. § 101下の発明法定主題ではないと判断されています。)と解釈することができると結論しました。

3.BPAIの判断
これに対して、BPAI は、ハードウェアが開示されているので、審査官は、非発明法定主題をクレームの文言の意味に関係しているとすることはできない旨の審決を下しました。具体的には、出願当初明細書が「他の構成も可能である」ことを併せて示唆していると審査官は認定しているが、出願当初明細書中には、特に、「種々の他の(ハードウェア)構成が可能である」ことを教示しており、ハードウェアは有形の媒体であるので、「種々の他の(ハードウェア)構成が可能である」という記載が、製品でなければならないというtangibility requirementを満たしているとBPAIは認定しました。

全体として明細書の記載に基づき、BPAIは、審判請求人の出願当初明細書に記載の‘computer usable medium’が有形の記憶媒体(出願当初明細書中に記載の、サーバ、フロッピーディスクドライブ109、メインメモリ103、及びハードディスク105等)に基づくものである旨を認定しました。

 本件のクレーム発明において、実行可能なプログラムやデータ構造を具現化する搬送波の使用に係るものであると認定した点において審査官が誤っていた旨をBPAIは判示しました。審判請求人の独立クレーム13発明は、(有形の)コンピュータ読み取り可能な媒体に記録されることに限定されているので、BPAIは、独立クレーム13に対する審査官の35 U.S.C. § 101下の拒絶を破棄しました。

BPAIは、暗にクレームに非法定の特徴を読み込むというプラクティスの先例となる見解又は有益な見解を発行することが待ち望まれています。暗にクレームに非法定の特徴を読み込んだ場合であって、媒体に関してあらゆる記述に対応できる言い回し(本件の場合:「他の構成が可能である」)を出願当初明細書が含んでいる場合、出願人に無用の論争を強いることになり、これが、USPTOの或る分野において一般的なプラクティスとなっているからです。


以 上


*1 Link: http://271patent.blogspot.com/2009/09/bpai-101-rejections-shouldnt-be-based.html
*2 Link: http://271patent.blogspot.com/search?updated-min=2009-01-01T00%3A00%3A00-06%3A00&updated-max=2010-01-01T00%3A00%3A00-06%3A00&max-results=50

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