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世界的経済危機後の回復の兆候(WIPOによる報告)

特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
平成22年09月13日
(文責:新 井)

1. はじめに

 新WIPO report analyzing intellectual property (IP) trends in 2008 and 2009は、世界的経済危機の間、技術革新活動と知的財産権に対する要求が落ち込んでいたが、2010年に回復し始めたことを示しています。World Intellectual Property Indicators 2010も、経済危機に伴う不確定さが企業に技術革新戦略を再調整させたことを示しています。

 2008年に世界経済が急激に減速したことに伴って、特許出願件数の概算は191万件、商標出願件数の概算は330万件、意匠出願件数の概算は66万件でした。これらの概算件数は、2007年度と比較して、特許出願および意匠出願における増加の低迷を示すと共に、商標出願の実質的な減少を示しています。以下に、2010年9月15日付のPR/2010/655* に基づいて説明します。


 2009年以降、PCT出願件数および国際商標出願件数が増加軌道に戻っています。WIPO長官は、2010年の6か月間の実績に基づいて、次のように考えています。すなわち、PCT出願が緩やかな回復の傾向を示していると共に国際商標出願がより強い回復の傾向を示しており、回復の強さには不確定さが残るものの、これらの傾向を牽引する国が10年前とは異なり、新しい国(特に、アジアの国)へ引き続きシフトしている。



2. 2009年度におけるR&D支出額の落ち込み

 2009年早々から、企業は、R&D予算を削減し始めています。

 たとえば、大多数の自動車企業(たとえば、General Motorsは -24.5%の減少、Toyotaは -19.8%の減少)、建設および消費財企業(たとえば、Caterpillarは -17.8%の減少、Unileverは -3.9%の減少)は、R&D予算を削減しています。いくつかの例外(中国企業(ZTEは +45 %の増加、Huaweiは +27 %の増加)、米国企業 (Appleは +20%の増加、Microsoftは +10%の増加)を除き、IT企業も同様の傾向を示しています。



3. 2009年度の特許出願件数の落ち込み

 2008年度の特許出願件数の落ち込みは2009年度も続いています。2008年度の全世界の特許出願件数は、2007年度比で2.6%増加しました。これは、2000年代のドットコム危機以来最低の増加率です。このような低迷は、米国特許出願のゼロ成長、日本特許出願件数の落ち込み(-1.3%)、および韓国特許出願件数の落ち込み(-1.1%)が大きく影響しています。一方、中国特許出願件数の実質的増加(+18.2%)が2008年度の全世界の特許出願件数ゼロ成長を阻止しました。


 2009年度のデータによれば(表1参照)、中国(+8.5%)を除く多くの特許庁にファイルされた特許出願件数は減少しており、世界の主要9か国(JP, EP, RU, KR, GE, UK, FR, US, CN)の特許庁にファイルされた特許出願件数は、2008年度比で2.9%減少しています。なお、主要9か国における全特許出願件数は、2008年度の全世界における特許出願件数の84%を占め、2009年度も同様であると考えられます。


 2009年度のPCT出願の総件数は、4.5%減少しており、この減少はUS居住者のPCT出願件数の落ち込み(PCT出願の総減少件数の4分の3を占める。)が大きく影響しています。中国、日本、韓国からのPCT出願の伸びがなければ、PCT総出願件数の落ち込みはもっと大きかったと考えられます。


 一方、エネルギー関連特許出願(fuel cells, solar, wind and geothermal energy分野の特許出願)が比較的増加しました。これらの技術分野関連のPCT出願件数は、2009年度には3424件と2000年度の584件から大きく増加しました。2008年度の特許登録件数が減少し、2008年度に全世界で特許付与された件数は78万件であり、これは2007年度比で0.6%増加しました。特許付与件数の減少は、韓国における特許付与件数の落ち込み(-32.5%)が影響しています。中国における特許付与件数の増加がなければ、全世界での特許付与件数は減少していたものと考えられます。


 2008年度に世界中で有効な特許件数は670万件であり、これは2007年度比で、5.3%増加しています。中国および韓国における有効な特許件数は、2桁増加しており、それぞれ、+24%および+10.1%増加しています。日本および米国の居住者は、2008年度における有効な特許件数の総数の約48%を所有しています。世界における実用新案件数の総数は313,000と15.3%増加しており、登録数は238,000と+12.2%増加しています。これらの増加は、主に中国の実用新案件数によるものです。なお、2008年度の中国における実用新案件数は、+24.4%増加しています。



4. 商標出願件数の世界的な落ち込み

 2008年度の商標出願件数は0.9%減少しました。これは、2001年以来、初めての減少でした。商標に対する需要の落ち込みは、中国、日本、スペイン、および米国の居住者によってファイルされた商標出願件数の減少が大きく影響しています。

 2009年度のデータ(表1参照)によれば、中国(+20.8%)、OHIM(+8.1%)、及び日本(+0.6%)だけが商標出願件数が増加しています。フランス(-7.7%)、ドイツ(-7.2%)、および米国(-11.7%)は軒並み減少しています。

 2009年度、国際商標出願は-12.3%減少しました。これは、2002年以来初めての減少であり、フランス、ドイツ、および米国からの出願の落ち込みによるものです。

 2008年度の全世界の登録商標件数は237万件であり、これは2007年度比で+7%増加しています。中国は、全世界の登録商標件数における増加分の約90%を占めています。


 以下は、WIPO Statistics Databaseが公表する主要官庁の特許出願の増加率に関する統計データです。



表1 特許出願の増加率(2008年度および2009年度)

特許庁 全体 居住者 非居住者
  2008年 2009年 2008年 2009年 2008年 2009年
中国 18.2 8.5 27.1 17.7 3.4 -10.3
EPO 3.8 -7.9 n.a. n.a. 3.8 -7.9
フランス -2.4 -3.6 0.1 -3.0 -17.8 -7.8
ドイツ 2.3 -4.5 2.9 -2.8 0.3 -11.0
日本 -1.3 -10.8 -1.0 -10.5 -3.0 -12.8
韓国 -1.1 -5.0 -1.2 -0.2 -0.6 -19.0
ロシア 6.1 -7.8 0.8 -7.6 18.5 -8.3
英国 -6.5 -3.9 -4.9 -3.3 -10.1 -5.5
米国 0.0 0.0 -4.0 -4.4 4.6 4.4


表2 商標出願の増加率(2008年度および2009年度)

特許/商標庁 全体 居住者 非居住者
  2008年 2009年 2008年 2009年 2008年 2009年
中国 -1.8 20.8 -2.4 25.6 2.8 -15.0
フランス -3.0 -7.7 -3.7 -6.2 2.1 -16.9
ドイツ -16.6 -7.2 -19.0 -5.4 -5.2 -14.4
日本 -1.6 0.6 -4.2 6.1 4.7 -11.3
OHIM -1.0 8.1 -0.5 10.5 -5.2 -9.9
韓国 -2.7 -2.4 -4.2 0.6 2.9 -13.1
ロシア -0.3 -12.3 -4.7 -11.9 5.0 -12.8
英国 -11.8 -6.1 -12.1 -2.8 -11.1 -14.3
米国1 -3.3 .. -4.0 .. 0.3 ..
米国 2 1.2 -11.7 .. .. .. ..

注: 1は暦年のデータ。2は会計年度のデータ。EPOにファイルされた特許出願は非居住者の出願とみなす。OHIM (Office for the Harmonization in the Internal Market). Source: WIPO Statistics Database

以 上

*1 http://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2010/article_0029.html
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