1.はじめに
コンピュータソフトウェア関連出願のうち最大250 件の出願公開済出願を対象に、2007年6 月15 日から1 年の期間限定で第1回目の試行プログラム(Peer-to-Patent collaborative patent review program)* が実行され、その後、出願対象範囲がビジネス方法出願にも拡大され、出願試行期間も1年間延長されました。そして、第1回目の試行プログラムの有効性を評価するために、2009年6月15日に中断されていました。
第1回目の試行プログラムの運転資金の半分以上は、慈善団体等により提供されており、Center for Patent Innovation(上記の試行プログラムのUSPTOのパートナー)は、2年目の報告書において、本プロジェクトに対して資金供給を行い続ける目処が立たない旨をコメントしていました。
このたび、2010年10月19日、Press Release, 10-50* において、USPTOは、New York Law School と連携してSecond Peer To Patent Pilot Programを開始することを発表しました。
2.第2回目の試行プログラムにおける変更事項
USPTOは、第1回目の試行プログラム(適用対象はsoftware and business methods applicationsに限定)を拡大すると共に、特許審査に対するpeer reviewの有効性を更に評価するために、対象となる技術分野を増やしました。拡大された今回の試行プログラム(second Peer To Patent pilot program)は、1年間の期間限定で2010年10月25日から開始されます。
第2回目の試行プログラムは、New York Law School’s Center for Patent Innovations (CPI)及び他大学のLaw School(Law Schoolの学生)と連携して実施され(スポンサー:GE, HP, IBM, Article One Partners, Microsoft, Open Invention Network, and Red Hat)、適用対象がbiotechnology, bioinformatics, telecommunications, and speech recognitionの各分野の特許出願へ拡大されます。
第2回目の試行プログラムにおいては、次の変更が行われます。
(i) 保護対象となり得る発明の主題のクラス数を3倍に増加する。
(ii) peer reviewに要する時間を3ヶ月に短縮する。
(iii) プログラムに参加できる出願数を400件から1000件に拡大する。
(iv) USPTOに送付される先行技術の項目数を10個から6個に削減する。
なお、試行プログラムにおいて、第三者のボランティア(USPTOに登録することが必要* )は、担当する特許出願に関連すると考える先行技術の特定および検討を行い、当該発明が新規性および非自明性に係る判断を行います。レビュー期間後に上記の先行技術およびその検討結果をUSPTOの審査官に送付します。審査プロセスの一部として、これらの先行技術と検討結果に対して目を通すかどうかは審査官の自由です。
以 上
*1 本試行プログラムでは、特許出願人が、自発的に出願をpeer reviewすることを申し出、その後、レビューする者が従来技術を検索し、検索物を出願人および発明者と共有します。本プロジェクトは、多量の未処理件を有する審査官の負担を軽減し、USPTO外の専門家に特許審査を行ってもらうことに道を拓くことを目的としていました。
*2 Link: http://www.uspto.gov/news/pr/2010/10_50.jsp, http://www.uspto.gov/patents/init_events/peerpriorartpilotindex.jsp
*3 LINK: http://www.peertopatent.org/