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CAFCがビジネス方法特許について見直し

特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
平成20年03月10日
(文責:新 井)

1.はじめに
CAFCは、In re Bilski事件を大法廷(en banc)(*1)で審理することに決定しました。大法廷(en banc)での審理内容は、米国特許法第101条に規定の不特許事由に関するものとなります。本審理においてState Street Bank事件判決(*2) 等の妥当性も再度検討されるようです。審理対象となる特許出願は、”Energy Risk Management Method (USSN 08/833,892)”であり、2006年にUSPTOのBPAIによって審査官の認定が支持されていました。
US実務家の間でコンピュータが関与しないビジネス方法クレームが認められているとの解釈もあるようですが、この解釈には疑問があり、この点に関する疑問が本en banc審理で解消されそうです。

2.簡単な経過説明
In re Bilskiは、USPTO が行った拒絶査定の維持審決を不服とし、CAFCに控訴されたケースです。本件の特許出願(USPN. 08/833892)は、以下のクレーム1に記載のように、天候等により市場において需要が増減することに鑑み、定価で販売された商品の消費リスクの費用を管理する方法に係るものです。

1. A method for managing the consumption risk costs of a commodity sold by a commodity provider at a fixed price comprising the steps of:
(a) initiating a series of transactions between said commodity provider and consumers of said commodity wherein said consumers purchase said commodity at a fixed rate based upon historical averages, said fixed rate corresponding to a risk position of said consumer;
(b) identifying market participants for said commodity having a counter-risk position to said consumers; and
(c) initiating a series of transactions between said commodity provider and said market participants at a second fixed rate such that said series of market participant transactions balances the risk position of said series of consumer transactions.

USPTO は、上記特許出願の方法発明が、特定の装置により実施されるものではなく、単にabstract idea(抽象的アイデア)にすぎず、数学的問題を解決するものであるので、特許の保護対象とはならないとし、上記特許出願を拒絶査定しました。更に、審判においても、上記の拒絶査定が維持されました。これを不服とし、特許権者は、CAFCに控訴しました。
CAFCにおいて、2007年10 月に弁論が行われましたが、本ケースの重要性に鑑み、CAFC は、独自の判断で、大法廷(en banc)で審理を行うことを決定しました。なお、本事件の口頭審理は2008年5 月8 日に予定されています。

3.CAFCが提起した5つの問題点
CAFC は、大法廷(en banc)での審理決定において、次の(1) ~(5)の問題を提起し、当事者並びに法廷助言者(amicus curiae)に意見書の提出を求めています。特に、「State Street Bank事件の判断(ビジネス方法であるという理由だけで特許対象から除外されるべきではない旨の判断)を再検討することが適切か否か。再検討が適切である場合、こうした判例が覆されるべきか。」という(5)の問題に注目が集まっています。

(1) 特許出願(08/833892)のクレーム1発明 が、特許法101 条の発明主題の対象(patent eligible subject matter)となっているか否か。
(2) 「プロセス」が、特許法101 条の発明主題の対象となるか否かを判断するために、どのような基準が規定されるべきか。
(3) クレームされた発明主題が、「抽象的なアイデア」又は「観念的なプロセス(mental process)」を構成することを理由に、このような発明主題が特許の対象とはならないことの可否。また、クレーム発明が観念的及び物理的な工程(mental and physical steps)の両方を含んでいる場合はどうか。
(4) 発明主題の対象となるためには、方法及びプロセスが物理的な変化(physical transformation)をもたらす、あるいは機械(machine)に関係していなければならないことの要否。
(5) 本事件において、State Street Bank事件等の判断を再考するのが適切か否か。再考すべきである場合、こうした判例は覆されるべきか。

*1 【大法廷(en banc)】
 米国の連邦控訴裁判所では、通常は三名でpanel(裁判体)を構成するが、必要に応じて、その裁判所の裁判官の全員で法廷を構成して事案を処理することがあります。これがen bancと呼ばれる手続です。連邦控訴裁判所では、 en bancは、その裁判所の過半数の裁判官が求めた場合に行われます( 28 U.S.C. 46(c))。これを決めるための手順には、それぞれの連邦控訴裁判所で違いがあります。
 米国連邦控訴裁判所の中でも、1982年に新設されたCourt of Appeals for the Federal Circuit (CAFC)は、全米の特許法等についての判例を統一することを設立目的の一つとしています。CAFCでは、各ケースについて、公にされる前に裁判所内で10日間回覧されます。担当裁判体の裁判官以外の裁判官は、この期間中に異論を挟むことができ、場合によっては en bancの手続きを求めることができます。

*2【State Street Bank事件】
State Street Bankは、シグネチュア社のハブ・アンド・スポークと呼ばれる投資管理方法に係る特許権の無効を求める確認訴訟を提起しました。1998 年7 月、CAFC はビジネス方法の特許性を否定する規定は存在せず、ビジネス方法であるという理由だけで特許対象から除外されるべきではない旨の判断を示し、ビジネス方法が発明主題の対象となる旨を判示しました。

以 上

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