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一群のクレームに共通の特徴が記述要件違反でないかぎり、37 C.F.R. Section 1.192 (c)(7)下の共通の拒絶の根拠とされないことが示された判例

特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
平成21年01月05日
(文責:新 井)

一群のクレームに共通の特徴が記述要件違反でないかぎり、37 C.F.R. Section 1.192 (c)(7)下の共通の拒絶の根拠とされないことが示された判例
Hyatt v. Director, PTO, 2007-1050, -1051, -1052, -1053 (Fed. Cir. Dec. 23, 2008 (Corrected Dec. 24, 2008))


リンク先:
http://www.winston.com/siteFiles/publications/FedCircSumVol1,Issue32.html
http://www.cafc.uscourts.gov/opinions/07-1050c.pdf


1.簡単な経過説明
特許出願人は、the Board of Patent Appeals and Interferencesの決定(マイクロコンピュータに係る12の関連特許出願のすべてのペンディングクレームの拒絶を妥当とする旨の決定)を不服とし、連邦地方裁判所に提訴していました。クレームの多くは、記述要件(*1)違反で拒絶されていましたが、それ以外のクレームは実施可能要件(*2)および自明性用件を具備していないと認定されていました。
連邦地方裁判所は、BPAIの決定を無効とし、更なる検討を求めるようにUSPTOに差し戻す判決を下しました。これに対し、USPTOは、第一および第二の2つの争点に係る連邦地方裁判所の決定を不服とし、CAFCに控訴しました。

BPAIに対する審判手続を規定する規則を含む37 C.F.R. Section 1.192 (c)(7) が及ぶ範囲に係るものであり、ある代表的なクレームに対する検討結果に基づいて一群の特許クレームを拒絶することが許されるのはどの程度までかについて争われました(第一の争点)。本件において、USPTOは、連邦地方裁判所の判断(BPAIが37 C.F.R. Section 1.192 (c)(7) に規定の拒絶の根拠の意味を誤解している旨の判断)を承服しませんでした。

放棄の法理(doctrine of waiver)に関し、審判手続において出願人が提起しなかったゆえに放棄したと考えられる反論を考慮すべき旨の連邦地方裁判所による差し戻しが妥当か否かについて争われました(第二の争点)。

2.CAFCの判示内容
CAFCは、連邦地方裁判所の判決を支持しました。
(2-1) 第一の争点について
まず、第一の争点に関し、CAFCは、In re McDaniel の判例に依拠し、BPAIの審決の内容は、規則内容に明白に合致していないと共に誤っている旨を判示しました。具体的には、CAFCは、別々の拒絶の根拠間の差異を無視することと、ある根拠で拒絶された最も広いクレームを、異なる拒絶の根拠を受ける別の一群のクレームの代表的なものとして選択するという自由裁量がBPAIには与えられていない(“[Section] 1.192 (c)(7) does not give the Board carte blanche to ignore the distinctions between separate grounds of rejection and to select the broadest claim rejected on one ground as a representative of a separate group of claims subject to a different ground of rejection.”)。

CAFCは、In re McDaniel の判例において、「拒絶の根拠」が或るクレームが満たしていない特許性の法定要件であるのみならず、そのクレームがその法定要件を満たしていない詳細な理由でもあることが確立されていると結論しました。CAFCは、また、「拒絶の根拠」の解釈が、まず特許性を具備していないというa prima facie caseを提示する責任をUSPTOが負っているという事実に合致している旨を判示しました。

(2-2) 第二の争点について
第二の争点(放棄の法理)に関し、CAFCは、十分に確立した放棄のルール下で、BPAIが、差し戻し命令に基づいて、審判手続において特許出願人によって争われなかった拒絶の根拠を考慮することは求められていないと共に、差し戻し命令に該当する論拠は、以前になされることが求められていなかったのであれば、連邦地方裁判所による決定の実施に起因するものであろうと、BPAI又は審査官による法的措置であろうと、放棄したとは判断され得ない旨を判示しました。

(*1)記述要件
 この要件は、出願人が発明したという情報を明確に伝えると共に公衆がその発明に関する情報を入手できるようにするために出願人に課されています。特許権存続期間中の排他的権利の付与と引き換えに、明細書において発明を十分記述させることを担保させることによって、技術の発展が促されます(MPEP §2163を参照)。このような事情に鑑み、出願当初明細書中に記載のない事項を出願後にクレームに追加することは、米国特許法第112条第1段落に違反するとして拒絶されます(MPEP §2163.06を参照)。記述要件を充足するか否かは、その記述が当業者にとって、クレームされた発明を明確に認識させるものであるか否かによって断基されます(MPEP §2163.02参照)。この要件は、出願時の当業者を基準に判断されます(MPEP §2163参照)。

(*2)実施可能要件
 この要件は、クレームされた発明が当業者にとって製造又は使用できるようにするために出願人に課されています(MPEP §2164参照)。この要件を充足しているか否かは、発明を実施するのに当業者に過度な実験を強いるか否かによって判断されます(MPEP §2164.01参照)。この要件を充足する限り、出願人は、必ずしも、実際に作動する例を記載する必要はありません(MPEP §2164.02参照)。この要件は、出願時の当業者を基準として判断されます(MPEP §2164.05 (a)(b))。本要件に違反する例として、たとえば、構成要素が一つしか文言されていないクレームが存在する場合や、動作しない実施例がクレームの範囲に含まれている場合や、明細書中で重要であると記載されている特徴がクレームに文言されていない場合等が挙げられます(MPEP §2164.08参照)。

以 上


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