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意匠調査とは
意匠調査は、意匠権の取得や活用、他社意匠権への対策などに関して実施する調査です。
具体的には、次のような目的で行われます。
- 意匠権の登録(権利化)を目指す際の事前確認
- 自社・他社意匠権における無効理由の有無や権利範囲の確認
- 自社製品に関して、他社意匠権との抵触や障害となる可能性の有無の確認
このように、意匠調査は意匠の創作・出願・実施・権利行使のあらゆる段階で重要なステップとなります。
意匠調査の概要について
意匠登録可能性調査
意匠出願に際し、登録の妨げとなる先行意匠が存在しないかを確認する調査です。一般的には、新規性を中心に、出願対象と同一または類似の物品について登録済意匠を調べます。
既に失効している登録意匠も、先行意匠として調査対象に含まれます。
また、必要に応じて調査範囲を広げ、創作容易性(容易に創作できたかどうか)を検討することもあります。
意匠無効理由調査
意匠権に無効理由が存在しないかを確認するための調査です。一般には、他社から意匠権侵害を主張された場合や、自社の意匠権を行使する際に実施します。
特許権の場合、多くの権利行使の場面で無効理由の有無が争点となるように、意匠権でも同様に、事前に権利の有効性を確認することが有効なリスク管理手段です。
日本の意匠権は実体審査を経て登録されるため、通常の登録可能性調査よりもより厳密で詳細な調査が行われます。
調査範囲には、海外の意匠公報やインターネット上で公知となっているデザインが含まれる場合もあります。
また、この調査は単に無効理由を探すことだけが目的ではありません。他社意匠権の権利範囲外であることを示す公知例を見つけることで、自社製品の安全性を裏付けることもできます。
FTO調査(Freedom To Operate調査)
FTO調査とは、自社が新しい製品やデザインを市場で製造・販売・使用などしても他社の意匠権を侵害しないかを確認する調査です。
単なる類似調査にとどまらず、各意匠権の権利範囲(保護範囲)を詳細に検討することが求められます。
この調査により、製品の市場投入前に法的リスクを把握し、適切な対応策を講じることができます。
意匠のFTO調査の詳細はこちらを参照ください。
当所の調査体制
弊所では、弁理士がご依頼いただいた意匠1件ごとに丁寧に確認し、確実で信頼性の高い調査を実施いたします。
調査結果は、リスク評価と今後の対応方針を含めて分かりやすく、調査報告書によりご報告いたします。
調査費用とご相談のご案内
調査料金は、調査の種類や製品分野、対象範囲により異なります。まずはお気軽にお問い合わせください。お見積りは無料で承っております。
また、初回は30分の無料相談(オンラインまたは対面)をご利用いただけます。
意匠出願や調査に関するご質問がございましたら、ぜひお問い合わせフォームよりご相談ください。

