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統一特許および統一特許裁判所について

◆ 経緯

2011年2月15日

欧州議会、統一特許裁判所のための協力の強化("enhanced cooperation")に同意。


2011年3月10日

欧州議会、統一特許制度の制定に関する協力強化を承認。これにより、新たな統一特許制度のための正式な法律案の作成が開始。


2011年4月13日

欧州委員会、欧州統一特許保護に関する法案を提示しました。

http://www.epo.org/news-issues/news/2011/20110413a.html


2012年6月29日

統一特許裁判所および統一特許訴訟制度の最終形態が成立。

http://www.european-council.europa.eu/home-page/highlights/eu-unitary-patent-%E2%80%93-a-historical-breakthrough?lang=en



統一特許制度におけるgrant and enforcement に関する欧州理事会の最終合意の内容は、主に以下のとおり。

  • 統一特許裁判所は2014年~2015年中に施行予定であり、特許付与前手続および異議申立手続は、実質的に現行のEPO特許プロセスと同じ。
  • 統一特許発行後のvalidation processは、公用語である英語、仏語、及び独語のみで手続可能(費用の大幅削減が可能)。
  • 侵害手続の第一審については、スペイン及びポーランドを除く加盟国のいずれにおいても行うことができるが、特許の有効性に係る全てのissuesおよびappealsを処理するprimary technical courtは、いわゆるCentral Division(パリに本部を置く)とする。Specialist Sections がロンドン(化学、医薬、生命科学の各分野に対応)とミュンヘン(機械工学分野に対応)に開設される。
  • 特許維持年金の一括支払により、全EU加盟国(但し、スペインとイタリアを除く。)をカバー可能。



統一特許裁判所について

◆ EU統一特許制度の概要


2012年12月11日に、欧州議会が統一特許制度に関する2つのdraft regulationsを賛成多数で承認しました。これにより、長年にわたり待望されてきた統一特許裁判所の発効への道が開かれました。統一特許裁判所は2014年の早い時期に発効すると言われており、この場合、2014年中に最初の欧州統一特許が発行されることになります。


統一特許制度が発効することによって、唯一の管理工程を経るだけで、25のEU加盟国(スペインとイタリアを除く)において統一特許が発行されます。この際、EPOが、統一特許の業務遂行および管理を行います。


統一特許は、各加盟国の国内特許およびEPCに基づくEP特許と共存することになります。また、統一特許制度においては、法的根拠や特許付与手続は、現行のEPCに基づくEP特許と同じですが、特許付与後のシステムが異なります。出願人は、許可された特許出願を統一特許として処理するか、あるいはEPCに基づくEP特許として各国国内段階手続を行うかについて、許可後1ヶ月以内に決定する必要があります。


統一特許制度では、EPOが特許を一括管理し、annual renewal feesを一括徴収し、統一特許制度に参加する各加盟国へ分配するシステムを採用しています。なお、出願人がsmall entitiesの場合には、annual renewal feesは減額されるようです。


また、特許が全加盟国で無効になるというリスクを嫌う特許権者のために、少なくとも一握りの国においてその国の国内特許を取得・維持するオプションも設けられています。統一特許制度が発効するまでに少なくとも13の加盟国が上記のpackage of new regulationsを批准しなければなりませんが、現時点では、上述のように2014年中に1件目の統一特許が発行されると言われています。


さらに、統一特許は、加盟国共通の唯一の特許として取り扱われますので、加盟国ごとに特許が法的に有効にされたり(翻訳文等の提出する国内段階移行手続)、管理されたりすることはありません。これにより、出願人は、時間と費用の面において多大の節約が可能となります。


なお、統一特許制度においては、英語、独語、または仏語で特許出願をファイルする必要があります。また、統一特許制度下および移行期間中(長くとも12年間)においては、特許出願が独語または仏語で許可され場合、英語の翻訳文を提出しなければなりません。また、特許出願が英語で許可され場合、EU公用語のうちの一つの言語の翻訳文を提出しなければなりません。




統一特許裁判所について

統一特許制度下では、EPOによって付与された特許権は、統一特許裁判所を介して法的強制力を持つことになります。この際、各国国内段階移行手続は不要です。このため、各国国内費用および翻訳費用が不要となります。


統一特許裁判所は,統一特許だけではなく、EPCに基づくEP特許についても専属管轄権を有します。移行期間中、EPCに基づくEP特許は、統一特許裁判所の管轄から除外されることを請求することが可能です(opt-out)。この場合、当該EP特許は、各国国内裁判所の管轄となります。


前記のpackage of new regulationsには、統一特許裁判所を創設する国家間の条約に基づいて統一特許訴訟制度が規定されており、それによれば、統一特許裁判所(パリ、ロンドン、ミュンヘン)は、統一特許に関係する侵害および有効性の問題に関し、第1審裁判所および控訴裁判所として機能すると共に専属管轄権を有する専門裁判所(specialized court)として位置付けられています。


第1審裁判所には、中央部、地方部、地域部があります。すべての部に多国籍の裁判官で構成される合議体が置かれます。中央部は、イギリス(医薬品、生命工学、化学関連の案件担当)、フランス(電気通信、電機、その他の案件担当)、ドイツ(機械、武器関連の案件担当)に置かれる3つのセクションに分かれ、統括部門がパリに置かれます。


第1審裁判所は、各加盟国の裁判所において行うことも可能です。この場合、法的資格を有する3名の裁判官の合議体で審理されます。特許の取消に関する反訴の場合には、合議体または当事者の要請により、技術的資格を有する一人の裁判官が割り当てられます。


一般に、侵害手続は侵害が行われた場所または被告の居住地で行われますが、有効性の手続は反訴が提起されない限り統一特許裁判所のCentral Division(パリに本部を置く)で行われる必要があります。なお、侵害手続と有効性の手続の両方にまたがる場合には、これらの手続を統一特許裁判所で行うことも可能です。なお、統一特許裁判所の本部は、法的資格を有する2名の裁判官と、技術的資格を有する1名の裁判官とで構成される合議体で審理されます。裁判官は多国籍の裁判官の合議体であり、これらの裁判官には法的資格を有する者と技術的資格を有する者とが含まれます。


また、ルクセンブルグの専門裁判所(specialized tribunal)は、従前どおり、控訴裁判所であると共にEU司法裁判所(CJEU)であり続けます。この控訴裁判所においては、法的資格を有する3名の裁判官と、技術的資格を有する2名の裁判官とで構成される合議体によって審理されます。なお、各国国内裁判所は、上記移行期間において依然として各国国内特許に法的強制力を持たせるために利用可能です。この移行期間経過後には、統一特許裁判所が各国国内特許の審理も行うようになります。




Q&A

  • ◆ 統一特許の対象となる国は?

    2013/4/1時点で全EU加盟国(但し、スペインとイタリアを除く。)です。スペイン、イタリアは、参加拒否を撤回した場合に対象国となります。



  • ◆統一特許、統一特許裁判所を簡単に言うと?

    EPOが、EU全体に効力の及ぶ単一の特許を付与することが可能となります。また、統一特許は、統一特許裁判所での単一の訴訟により、参加国すべてに対して権利行使、権利無効化が可能となります。



  • ◆EPCに基づくEP特許を統一特許へ変更することは可能か?

    EPCに基づくEP特許であっても、その特許付与が統一特許規則の発効日を超える場合には、統一特許を取得することが可能です。



  • ◆特許の種類は選択可能か?

    出願人は、新しい統一特許、EPCに基づくEP特許、参加国ごとに付与される国内特許のいずれも自由に選択することができます。



  • ◆統一特許に関連する費用はどのようになるか?

    未確定の部分が多く、今後の経緯を見守る必要があります。
    ただし、すべての統一特許について、少なくとも6年、最長12年にわたり、明細書全体が英語で提出されるか、英語に翻訳されることになります。英語で提出された場合には、他の1つのEU official languageに翻訳されなければなりません。クレームは、現在と同様に、英語、フランス語、ドイツ語に翻訳されなければなりません。



  • ◆統一特許の出願方法は?

    現行通り、EPOに対して行います。審査手続きもこれまでと同様です。



  • ◆Allowance後にどのような対応が求められるか?

    出願人は、登録時に、統一特許を指定する、国別に指定する、といった選択が可能です。
    異議申立手続きは、既存のEP出願と同じです。
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