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上記トレードマークの背景地図は、1991年当時の特許登録件数を陸地の大きさと形状に擬態化して、地図状に表現したものです。

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§アフリカ知的財産機関(OAPI)§



1.OAPIの概要

OAPIは、アフリカ知的財産機関(フランス語:Organisation Africaine de la Propriété Intellectuelle)の略語であり、フランス語圏を中心とするアフリカ諸国からなる知的財産権に関する国際機関です。具体的には、特許、実用新案、意匠、商標、商号、地理的表示、著作権、不正競争、回路配置、植物品種登録に関する業務を行っています。なお、OAPIにおける使用言語は、英語又はフランス語です。


 OAPIは、アフリカの旧フランス植民地の各国によって、「リーブルヴィル協定」に基づき、1962年9月に設立された「アフリカ及びマラガシイ知的財産局(OAMPI)」が、1977年3月に制定された「バンギ協定」に基づき改名された機関であり、本部は、カメルーン共和国のヤウンデに存在します。


 現在の加盟国は、以下に示す17国です。

 ベナン、ブルキナファソ、カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ共和国、コートジボワール、赤道ギニア、ガボン、ギニア、ギニアビサウ、マリ、モーリタニア、ニジェール、セネガル、トーゴ、コモロ連合。


 OAPIは、世界知的所有権機関(WIPO)、パリ条約、特許協力条約(PCT)、ヘーグ協定の国際条約に加盟しており、最近、2014年12月には、マドリットプロトコルに加盟しています。


しかしながら、上述のマドリッド・プロトコルの加盟に関して、OAPIの管理理事会の決議によって批准されたのみであり、OAPIを発足させている協定(ハンギ協定)の改正によるものではないことが、OAPI法の専門家(弁護士)の多くによって問題視されています。

上記弁護士らは、上述のマドリッド・プロトコルの批准は違法であり、商標の国際登録に関してOAPIを指定したとしてもその指定は有効又は権利行使可能ではない、と主張しています。

上述の問題点に関して、現時点では、マドリッド・プロトコルに基づく国際登録制度を利用した場合、加盟国において登録が無効又は権利行使不能となるリスクが伴うことを考慮して、商標登録出願は、OAPI事務局に直接行ったほうが好ましいとも考えられます。


 以下に示すようにOAPIは、加盟国における知的財産権を管轄する国内官庁の役割を担っており、PCT出願において、OAPIを指定した場合、自動的に全加盟国を指定したとみなされます。また同様に、OAPIは、加盟国の居住者及び国民に対して受理官庁の役割を担っています。


 OAPIに対する出願は、欧州特許出願(EPC)と同様に広域出願です。しかし、PAPI加盟国は、知的財産権を管轄する特許庁等の特別の部局を有しておらず、OAPI自体が、加盟国における知的財産権を管轄する国内官庁の役割を担っています。よって、OAPIへの出願は、自動的に全加盟国に対する出願であると扱われ、EPC出願のように加盟国を指定することはできません。また、特許権等の効力も加盟国全域に及びます。


 OAPI加盟国を対象とする特許出願等を行う際は、上の記載したように、加盟国単独についての出願を行うことはできず、全加盟国に対する出願のみ可能であることに注意が必要です。同様に、PCT出願を行う際も、広域特許「OAPI」を指定することのみ可能であり、それぞれの加盟国の国内特許としての保護を求めることはできないことに注意が必要です。







2.OAPIの四法の概要

OAPIにおける特許、実用新案、意匠、商標の四法について以下の表にまとめました。



  特許 実用新案 意匠 商標
現地代理人の必要性
出願言語 英語又はフランス語
実体審査制度
グレースピリオド
異議申し立て 公告から6月

*権利の無効を求める場合は、利害関係を有する者なら何人も、民事裁判所に権利の無効を求める訴訟を提起することができます。

*一方、出願や権利の保護期間の維持又は延長の請求に対する拒絶、および異議申し立てに関する決定に対する不服申立ては、OAPIの機関である審判高等弁務局に対して審判を請求して行います。







3.特許制度の概要

3-1.出願書類

出願時には、以下に記載の書類を提出します。

  • ①願書
  • ②出願に関する所定の手数料を納付したことを証明する書類
  • ③委任状:認証は不用です。また、出願から6月以内に提出できます。
  • ④明細書・クレーム・要約書・必要な図面(図面は任意です)
  • ⑤微生物に関連する発明の場合、該当微生物の寄託を証明する受領書
    優先権を主張する場合は、出願日から6月以内に以下に示す書類を提出します。
  • ⑥基礎出願の出願日、出願番号、出願国、出願人の名称を記載した宣誓書
  • ⑦基礎出願の正規の謄本
  • ⑧基礎出願と出願人が異なる場合、優先件の譲渡等に関する授権書

手続言語は、英語又はフランス語です。



3-2.出願の形式

PCT出願、直接出願、パリ条約による優先件出願の何れも可能です。また、PCT出願を行う際の移行期限は、優先日から30か月です。また、英語又はフランス語の翻訳文が必要です。なお、OAPI加盟国各国にはいわゆる国内官庁が存在しませんから、出願は、OAPIに対して直接行います。


登録前ならば、実用新案登録出願への変更が可能です。また、同様に、実用新案登録出願を特許出願へ変更することも可能です。但し、1つの出願について2回以上変更すること(すなわち、出願形式を特許 → 実用新案 → 特許と変更すること)はできません。


特許権収得後、権利期間満了前に、特許発明の変更、改良又は追加を目的として、追加証に関する出願が可能です。

上記追加証に関する権利の存続期間は、その元である特許権の存続期間の満了と共に満了します。一方、その元の特許権、又は、同一の特許権の基づく他の追加証に関する権利が無効になった場合であっても、上記追加証に関する権利は存続します。

また、追加証に関する出願は、追加証付与前に、通常の特許出願に変更することも可能です。



3-3.出願から登録までの流れ

  • ①出願公開制度、出願審査請求制度はありません。全ての出願は、順次、方式的要件、単一性、不特許事由についての方式審査を受けます。なお、ハンギ協定には、新規性・進歩性等の実体的要件についても、審査することができる旨記載されています(ハンギ協定付属書類1:特許 第20条)が、実際には、実体審査が行われたことはないようです。すなわち、OAPIにおいては、方式審査のみが行われ、要件を具備していれば登録されます。
     なお、上記不特許事由は、以下に示すような発明は特許を受けることができないというものです。

    ・公序良俗に反する発明
    ・科学的又は数学的理論
    ・微生物学的方法及びその方法にて得られた物を除く、動植物の品種及び動植物の繁殖のための本質的な生物学的方法
    ・ヒト又は動物の治療・診断の方法
    ・コンピュータ・プログラムそれ自体
    ・単なる情報の提示、等

  • ②上記方式審査において、不備があると判断された場合は、不備があった旨が通知されます。その場合、上記通知をされた日から3月以内に出願書類の訂正が可能です。
     なお、単一性の違反が通知された場合には、通知日から6月以内に出願の分割が可能です。

  • ③上記不備がない場合及び上記訂正等により出願書類の不備か解消された場合には、出願に対して、特許付与の決定がされます。上記特許権は、OAPI加盟国全域に効力が及びます。
     また、出願の拒絶が決定された場合、その決定に対する不服申し立てを、OAPIの審判高等弁務局に審判を請求して行うことができます。


3-4.特許権について

特許権の存続期間は、出願日から20年です。また、各年の特許料納付(手数料納付)期限は、各年の出願日です(6月の猶予期間、手数料納付期限日から2年かつ不責理由解消から6月以内の不責追納期間が存在します)。

また、OAPI加盟国における不実施を要件とする強制実施権の規定が存在します。

なお、利害関係人は、各国の民事裁判所に対して特許権の無効を求める訴訟を提起することができます。日本と異なり、無効審判の規定はありません。



3-5.手数料(単位は、フラン・シーファ(FCFA))

  • 出願手数料:225,000~

  • 年金:
       2-5年次(各年当たり):220,000~
      6-10年次(各年当たり):375,000~
     11-15年次(各年当たり):500,000~
     16-20年次(各年当たり):650,000~



3-6.注意事項

上述した通り、OAPIにおいては、方式的審査のみで出願は登録され、出願が実体的要件を満たしているか否かの判断は、出願人、特許権者の最終的責任となります。

実体的要件を満たさない場合、訴訟によって特許権を無効にされる恐れがありますから、OAPIに出願する場合、出願前に必ず、出願人自身が、先行文献等の調査を行っておいた方がよいと思います。







4.実用新案登録制度の概要

ほぼ特許制度と同様です。特許制度との主要な相違点について以下に記載します。

  • (1)保護対象
    実用新案制度の保護対象は、実用の対象となる作業用具若しくは物又はそれらの部分における、新規の構成、新規の配置又は新規の構成装置であって、産業上利用可能なものとされています。

  • (2)出願書類
    特許制度と同様の書類を提出して出願しますが、図面が必須である点が異なります。

  • (3)新規性
    特許制度における新規性は、海外も含む世界主義を採用しているのに対し、実用新案制度においては、OAPI加盟国内の刊行物に記載されておらず、OAPI加盟国内にて公然使用されていなければ、新規性を有するとみなされます。

  • (4)存続期間
    出願日から10年です。
    また、各年の登録料の納付についての規定は、不責追納期間が、手数料納付期限日から1年であることを除いて、特許制度と同様です。

  • (5)手数料(単位は、フラン・シーファ(FCFA))
    ■出願手数料:20,000~
    ■年金:
       2-5年次(各年当たり):20,000~
      6-10年次(各年当たり):35,000~








5.意匠制度

5-1.概要

一の出願で17ヵ国の加盟国全てを自動的に指定したことになる。

※特定の加盟国のみの指定はすることができない



5-2.出願ルート

パリルート、ハーグルートでの出願が可能。



5-3.出願言語

英語又はフランス語



5-4.一出願複数意匠制度

採用している。国際分類の同一類若しくは同一組又は範囲の物品に属する限り、一の出願に1~100の意匠を含むことができる。



5-5.出願に必要な書類

  • 創作者の氏名・住所、出願人の名称、住所
  • 図面又は見本
  • 委任状(認証不要、出願日から6ヶ月以内に提出可能)
  • 優先権証明書


5-6.出願公開

出願公開制度はない。登録後に公報により内容が公開される。



5-7.異議申立制度

異議申立制度はない。



5-8.審査

  • 方式審査、不登録事由の審査が行われる
<不登録事由>
  • 新規性がない意匠
  • 公序良俗に反する意匠


5-9.無効審判制度

無効審判制度はない。ただし、無効は裁判所に提訴することができる。



5-10.意匠権の存続期間

出願日から5年である。更新により5年間につき2回更新することができる(最長15年)。



6.商標制度

6-1.概要

一の出願で17ヵ国の加盟国全てを自動的に指定したことになる。

※特定の加盟国のみの指定はすることができない



6-2.出願ルート

パリルート、マドプロルートでの出願が可能。



6-3.出願言語

英語又はフランス語



6-4.商標の種類

文字商標、図形商標、記号商標、結合商標、色彩商標、立体商標



6-5.保護対象

商品、役務、団体商標



6-6.商品分類

国際分類(ニース分類)を採用している



6-7.一出願多区分制度

採用している。但し、一の出願で商品区分と役務区分の双方を含めることはできない。



6-8.出願に必要な書類

  • 出願人の名称・住所、商品又は役務、商品又は役務の区分

  • 商標見本

  • 委任状(認証不要、出願日から6ヶ月以内に提出できる)

  • 優先権証明書

6-9.出願公開

出願公開制度はない。登録後に公報により内容が公開される。



6-10.異議申立制度

登録の公告日から6月以内。※期間延長不可



6-11.審査

  • 方式審査および実体審査が行われる。

  • 不登録事由に該当する場合は登録後の異議申立、無効請求の対象となる。

<主な不登録事由>

  • ①識別力のない商標

  • ②他者の先行商標と同一・類似関係にある商標

  • ③商品等の品質等に関して公衆又は産業界を誤解させやすい商標

  • ④公序良俗又は法律に反する商標

6-12.無効審判制度

無効審判制度はない。ただし、利害関係人は、無効を裁判所に提訴することができる。


6-13.不使用取消制度の有無

登録日から5年間継続していずれかの加盟国の領域内で登録商標の使用をしていない場合は、不使用取消の対象となる。



6-14.商標権の存続期間

出願日から10年である(10年毎に更新可能)。






7.参考






担当弁理士


弁理士
リサーチャー
鷲見 祥之 (スミ ヨシヒサ)
理学研究科 化学専攻

知的財産権を成立させ、守っていくこの仕事は、昨今経済の発展に大きな役割を果たすものになっています。
私はこの仕事に携わる者の一員としてこの役割を果たすとともに、お客様に満足していただけるよう自己の研鑽に努めていきたいと考えています。




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