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MPEPに規定されている審査管の義務に依拠したOAへの対応(US)

特許業務法人 原謙三国際特許事務所
平成21年10月26日
(文責:新 井)

1.はじめに
Office Actionに対する応答において特許性に関する反論を行ったにもかかわらず、次のOffice Actionで上記反論が審査官によって無視されることがあります。このような場合、早計にクレームを縮減したりRCEをファイルしたりするのではなく、以下に示すMPEPの規定に基づいて対応することが有効な場合があります。*1

2.MPEPに規定されている審査管の義務
Office Actionにおいて、拒絶理由に対してファイルした反論に対して審査官が何ら言及していない場合や、引用文献を挙示せずに特許性を具備していない旨の認定が行われている場合、以下に示すMPEPの規定に基づいて審査管の認定が不当であることを反論すると共に、審査官が上記反論に対して応答すべき旨を求めることによって、その後の審査が適切に行われることが期待できます。

(2-1) MPEP 707.07(f)(Answer All Material Traversed)
MPEP 707.07(f) には、次のように規定されています。

「完全な出願包袋履歴を提供するため、及び出願経過記録の内容を向上させるために、審査官は、出願の審査過程において、発行した拒絶理由の全てについて明瞭な説明を行わなければならない。…(中略)…どのような拒絶理由であれ、この拒絶理由に対して出願人が反論を行った場合、審査官は、上記拒絶理由を繰り返すのであれば、出願人の反論に対して実体的に応答しなければならない。」

(2-2) MPEP 706(Rejection of Claims)
MPEP 706(Rejection of Claims)には、次のように規定されています。

「出願明細書に目を通してクレーム発明を理解した後、審査官は、当該クレーム発明の先行技術調査を行う。出願人によって提出された先行技術文献の検討を含む先行技術調査の結果を踏まえ、従来技術の技術水準を考慮し、本願クレーム発明を検討且つ解析して特許性の判断が行われるべきである。審査の目標は、審査過程の早期において、いかなる拒絶理由をも明確に示すことによって、最も早期の段階に、特許性に関する証拠を提示する機会を出願人に付与するか、別の方法で完全に応答する機会を出願人に付与することにある。審査官は、次のOffice Actionを発行する前に、全ての証拠(拒絶理由に対する反論や証拠を含む。)を検討する。37 CFR 1.105下で出願人から合理的審査に必要な情報を提供してもらう必要があると審査官が判断した場合、MPEP § 704.10等に規定の手続に従って、一般にはthe first Office action前か同時に、上記要求が出願人に対して行われるべきである。」

(2-3) MPEP 706(Rejection of Claims)
審査官の中にはクレーム発明の許可を頑なに拒む者がいます。このような場合、MPEP 706(Rejection of Claims)の規定を指摘することが有効な場合があります。

MPEP 706には、次のように規定されています。
「本章(MPEP 706)はクレーム発明を拒絶する際の手続を記載しているが、審査官は、適切に規定されたクレーム発明を許可する際に果たすべき審査官の役割の重要性を見過ごしてはならない。」

3.Office Actionが具体的な引用文献を挙示していない場合の対応
引用文献を特定せずにクレーム発明が特許性を具備していない旨を認定するOffice actionも珍しくはありません。このような場合、37 CFR 1.104 (c)(2) を参照することが有効です。37 CFR 1.104 (c)(2) の内容は、MPEP 707(Examiner’s Letter or Action)にも次のように規定されています。

MPEP 707 (c)(Rejection of Claims)の (2)
「新規性または非自明性の特許要件を具備していないとの理由でクレーム発明を拒絶する場合、審査官は、ベストな引用文献を挙示しなければならない。引用文献が複合的なものであるか、あるいは、出願人によってクレームされた発明以外の発明を記載するか示している場合、審査官は、拒絶の根拠とする特定の個所をできるだけ具体的に示されなければならない。各引用文献の関連性は、見た目明らかでない場合、明瞭に説明されなければならないと共に、拒絶すべきクレームがそれぞれ特定されなければならない。


以 上

*1 LINK: http://patentablydefined.com/

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