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米国連邦最高裁判所が特許を無効にするための立証基準について審理することを決定

特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
平成22年12月06日
(文責:新 井)

1.はじめに

USPTOにおいて審査過程で考慮されていない先行技術文献が提出されたかどうかに関係なく、CAFCは、発行された特許の有効性を推定します。したがって、米国では、特許を無効にするためには、”clear and convincing evidence standard”(1984年に確立された立証基準)をクリアしないと特許を無効にすることはできません。

2010年11月29日に、米国連邦最高裁判所は、Microsoft Corp. v. i4i L.P.事件の裁量上訴を認め、特許を無効にするための”clear-and-convincing evidence standard”が是か非かを審理することになりました。これにより、侵害訴訟における特許無効の立証方法が影響を受けることになるかもしれません。



2.事件の簡単な説明

i4i L.P.(Canadian developer)が保有する特許(U.S. Patent No. 5,787,449)発明は、HTML やXMLドキュメントにおいて“metacodes”(markup codes)を編集するシステムに係るものです。

i4i L.P. (Canadian developer)は、本件の発明をMicrosoft Corp.の”Word”がcustom XMLを含むドキュメントにも使用できるように機能拡張し商品化しました。2003年以降出荷分について、”Word”は、XML使用の編集機能を有していました。

そこで、i4i L.P.は、2007年に、Microsoft Corp.が自社特許(U.S. Patent No. 5,787,449)を侵害しているとの理由で連邦地方裁判所(テキサス州東部地区連邦地方裁判所)に提訴しました(Microsoft Corp. v. i4i L.P.事件)。

これに対し、連邦地方裁判所は、2009年にMicrosoft Corp. が2009年10月10日時点で”Word”を販売することを禁止する旨の差止命令(この差止命令は、”Word”を購入した顧客に対しては適用されないと共に、2009年8月11日から60日後に発効されるという制限が付されていました。)を下しました。また、連邦地方裁判所は、Microsoft Corp.が特許権者(i4i L.P.)に対して$290Mの賠償金を支払うと共に、”Word”の改訂を行うべき旨の判決を下していました。

しかしながら、上記の差止命令は、販売上大混乱を来すとのMicrosoft Corp.による申立により、順延されました。一方、2010年の1月に、Microsoft Corp.は、custom XML tagging technologyを”Word 2007”から取り除きました。また、2010年5月に発売された”Word 2010”には、custom XML tagging technologyが含まれていませんでした。

USPTOは、2010年7月に、i4i L.P.が所有する本件特許(U.S. Patent No. 5,787,449)の有効性を確認しました。Microsoft Corp.は、2回目の再審査手続を申請していましたが、この申請はUSPTOによって認められませんでした。


連邦地方裁判所における審理において、Microsoft Corp.は、上記特許を無効にするための従来技術(本件特許の出願プロセキューシュン時には考慮されていない従来技術)を提出し、(i) この従来技術はプロセキューシュン時に考慮されていないので、本件特許を無効にする”clear-and-convincing evidence standard”が十分に機能しているとは言えない旨、及び(ii) 特許を無効にするための立証基準として”clear-and-convincing evidence standard”よりも緩い基準が適用されるべきである旨を反論しました。


これに対して、連邦地方裁判所は、上記反論に同意しませんでした。CAFCは、上記差止の始期を2010年1月11日に延期する以外は、連邦地方裁判所の判決を支持しました。


3.裁量上訴における審理事項

CAFCの判決を不服とし、Microsoft Corp.は、2010年8月に、連邦最高裁判所に裁量上訴の申立(petition for writ of certiorari)を行い、連邦最高裁判所は、これを認め、本件を審理することに同意しました。*1

米国特許法(35 U.S.C. § 282)によれば、「特許は有効と推定されなければならず、特許またはそのいずれかのクレーム発明が無効であることを立証する責任は、発明の無効を主張する者が負うべきである」旨が規定されています。

CAFCの判決によれば、たとえ特許の無効の根拠となる従来技術が、特許発行前に、USPTOによって考慮されなかったとしても、Microsoft Corp.は、“clear and convincing evidence”に基づいて、35 U.S.C. § 102(b)下で無効であることを擁護する証明を行うことが求められていました。


本件において、連邦最高裁判所は、裁量上訴を受け、次のことを明確にする予定です。


従来技術がUSPTOによって考慮されていなかったのに、「Microsoft Corp.が“clear and convincing evidence”に基づいて本件特許の無効を証明しなければならないとのCAFCの認定は誤っていたのか否か?」*2



*1 Link: http://news.cnet.com/8301-10805_3-20024009-75.html?part=rss&subj=news&tag=2547-1_3-0-20
*2 Link: http://271patent.blogspot.com/2010/11/supreme-court-prepares-to-chop-down.html

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