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US Case Brief(12) インターフェアランス手続においてfull ”two-way test” analysis が 要求されることが示された判例
原謙三国際特許事務所
平成16年07月12日
(文責:新 井)
インターフェアランス手続においてfull ”two-way test” analysis が 要求されることが示された判例
(Medichem, S.A. v. Rolabo, S.L., Nos. 02-1461, -1480 (Fed. Cir. Dec. 23, 2003)
1.簡単な経過説明
(a) Medichem は米国特許(USPN. 6,084,100)の譲受人であり、Rolabo は、米国特許(USPN. 6,093,827)の譲受人であった。これら2つの特許は、いずれも、loratadine の製法に係るものであった。
Medichem 特許のクレームは、”tertiary amine” の存在下で loratadine を製造するために ”Mcmurry” 反応を行うことを
”consisting of” するプロセスを規定していた。これに対して、
Rolabo 特許のクレームは、loratadine の製造に係り、”Mcmurry” 反応を
“comprising” するが、”teritary amine” については文言していなかった。Medichem は、インターフェアランス手続を開始してもらうべく、35 USC sec. 291下の ”complaint” 地裁にファイルした。
(b) 地裁は、”interference-in-fact” が存在するか否かを判断するために本件に対して ”two-way test” を適用した。
”two-way test” によれば、まず、一方の当事者Aのクレーム発明は、それが公知技術であったとした場合、他方の当事者Bのクレーム発明の新規性および非自明性が当事者Aのクレーム発明によって否定されるかどうかが判断される。次に、当事者Bのクレーム発明が公知であったとした場合、当事者Bのクレーム発明が当事者Aのクレーム発明の新規性および非自明性を否定するものであるかどうかが判断される。
(c) 地裁は、まず、Medichem の特許が Rolabo にとって公知技術であると仮定して、Rolabo のクレーム発明の新規性および非自明性に係る解析を行った。地裁は、Medichem のプロセスにとって ”teritary amine” が必須のものであると結論した。この結論は、”teritary amine” の存在がなければ、同じ結果が得られたかどうかは明らかではないというRolabo 側の証人の証言に基づくものである。地裁は、Rolabo の特許がMedichem に対して特許性を具備しており、それゆえに上記両特許においてインターフェアランスが存在しないと結論した。
(d) これを不服とし、Medichem は CAFC に控訴し、Rolabo のクレーム発明が ”teritary amine” を含んでいるプロセスをその範囲に含む旨、開陳した。なぜなら、”comprising” というクレーム・タームを用いているからである。また、Rolabo が ”teritary amine” を除外しようとしていたのであれば、”comprising” の代わりに ”consisting of” というクレーム・タームを使用していたはずである旨も、Medichem は開陳した。
(e) CAFC は、Medichem の言い分を支持し、地裁において
”teritary amine” を積極的に規定しなかったことがクレームの範囲からそれを除外するとの推定は不当である旨の判断を示した。 CAFC は、Rolabo の規定するプロセスが Medichem 特許に対して新規性の特許要件を具備していないという理由に基づいて地裁の判断を覆した。
(f) Medichem は、また、次のように開陳した。すなわち、地裁は、”two-way test” を行い、”Mcmurry” 反応に”teritary amine” を使用することが公知であり、しかも2つの特許クレーム発明間にはわずかな差異しかないとの理由で、Rolabo のプロセスが ”teritary amine” を必要とすることは自明であると結論している。
(g) これに対して、CAFCは、次の判断を下した。すなわち、
地裁は、新規性および非自明性に係る事実認定を行わなかったし、”two-way test”の残りのテストも解析していない(Rolabo の特許が Medichem にとって公知技術であると仮定し、Medichem のクレーム発明の新規性および非自明性に係る解析を地裁は行っていない。)。
2.結論
CAFC は、次のように判示した。
結論①:
”comprising” というクレーム・タームを用いる方法クレームは、
クレーム中に規定のステップ以外に規定していないステップも含む。
結論②:
35 USC sec. 291下の ”interference-in-fact” は、各当事者のクレーム発明が相手方当事者のクレーム発明に対してそれぞれ特許可能な状態にないことを必要とする。それゆえ、
”two-way test” の残りのテストの解析については、地裁に差し戻し、地裁において新規性および非自明性に係る事実認定を行うものとする。
以 上