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US Case Brief (27) USPTOを欺こうとしたか否かは出願人の行為に基づいて推定されることが示された判例

特許業務法人 原謙三国際特許事務所
平成18年04月03日
(文責:新 井)

USPTOを欺こうとしたか否かは出願人の行為に基づいて推定されることが示された判例

(Pharmacia Corp. v. Par Pharma., Inc., No. 04-1478,-1496 (Fed. Cir. Aug. 10, 2005))


1.簡単な事実説明
 Pharmaciaは、2つのUS特許(’368 特許と’504 特許とは、共に親出願から派生した姉妹特許)を所有していた。’368 特許の審査段階において、クレーム("the 17-phenyl compound"に係る。)が非自明性の特許要件を具備しない旨の認定を受けました。これに対して、Pharmaciaは、専門家により作成されたデクラレーションをファイルし、従来技術において好ましい化合物が"the 20-ethyl compound"である旨、反論しました。Pharmaciaは、デクラレーションにおいて、”Even at dosages of 45 mg, the 20-ethyl compound does not cause statistically significant decrease in IOP [intraocular pressure]." を開陳しました。

しかしながら、上記開陳内容は、上記専門家によって以前に刊行物中に発表された内容と直接抵触(矛盾)するものでした。’368 特許と’504 特許とは、いずれも、前述のように親特許から派生した継続出願であり、Pharmaciaは、’504 特許の出願審査過程において’368 特許に鑑み、ターミナルディスクレーマをファイルしました。


2.CAFCにおける争点
CAFCにおいて、次の事項が争点になりました。

 (2-1) Pharmaciaは、抵触(矛盾)する発表内容をIDSとして提出する義務を有していたにもかかわらず提出しなかったが、これが不公正行為にあたるか否か。

(2-2) ’504 特許の出願審査過程において不公正行為があったが、’504 特許の出願審査過程においてファイルされたターミナルディスクレーマに鑑み、この不公正行為が自動的に’368 特許の権利行使を不能とするか否か。


3.結 論
前記 (2-1) の争点に対し、CAFCは、次のように判示しました。
 (3-1) 直接抵触する刊行物の写しをIDSとして提出しなかったことは、結局、重要な情報をUSPTOに通知しなかったことと等価である。非常に関連性の深い性質の行為、およびデクララントの発表内容と直接抵触する刊行物をIDSとして提出しなかった行為は、USPTOを欺こうとする意図があったことの推定の根拠となる。それゆえ、’368 特許は、不公正行為のゆえに権利行使不能である。

前記 (2-2) の争点に対し、CAFCは、次のように判示した。
 (3-2) ターミナルディスクレーマは、単独では、一方の特許の出願過程において不公正行為があったからといって、権利行使不能の観点から他方の特許を拘束するものではない。それゆえ、’368 特許の不公正行為は、自動的に’504 特許を権利行使不能にするものではない。


以 上

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