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U.S. Case Brief (36) 裁判所の判断が、USPTOの"question of patentability"に係る判断を拘束しないことが示された判例
特許業務法人 原謙三国際特許事務所
平成20年09月16日
(文責:新 井)
裁判所の判断が、USPTOの"question of patentability"に係る判断を拘束しないことが示された判例
(IN RE MELVIN J. SWANSON and PATRICK E. GUIRE (2007-1534)(Reexamination No. 90/006,785) DECIDED: September 4, 2008)
1.はじめに
査定系再審査(ex parte reexamination)手続においては、再審査が請求されると、特許性に関する実質的に新たな問題("question of patentability")が提起されているか否か(35 U.S.C. §303(a))が、3ヶ月以内に決定されます(37 CFR 1.515(a))。実質的に新たな問題が提起されていないと決定された場合、再審査手続は行われません。
なお、上記の決定には再審査指令(order)が含まれ、この指令において指定された期間内(2ヶ月以内)に、特許権者はステートメント(statement)を提出することができます(37 CFR 1.530(b))。この特許権者によるステートメントが提出された場合に限り、再審査を請求した第三者は答弁書(reply)を提出することができます(37 CFR 1.535)。この後、第三者には意見を述べる機会は与えられません。
2.簡単な経緯
Melvin Swanson and Patrick Guire の所有する特許(U.S. Patent No. 5,073,484 (“the ’484 patent”) に対して、上記特許の審査過程で引用されたU.S. Patent No. 4,094,647 (“Deutsch”)を根拠とし、上記特許の有効性が連邦地方裁判所およびCAFCにおいて争われました。その結果、CAFCは上記特許の無効を認めない旨の判決を下しました。
その後、上記“Deutsch”に基づいて、査定系再審査手続がUSPTOに請求されました。この際、実質的に新たな問題を提起するものであるとの決定が下され、再審査手続が行われました。
再審査の結果、BPAIは、上記 “Deutsch”に基づいて、上記特許のクレーム22-25は特許性を有していない旨の決定(In re Swanson, No. 2005-0725, Reexamination No. 90/006,785 (B.P.A.I. May 29, 2007) )を行いました。
これを不服とし、特許権者であるMelvin Swanson and Patrick GuireはCAFCに控訴し、先の再審査手続における、上記“Deutsch”が実質的に新たな問題を提起するものであるとの決定が失当である(なぜならば、本件特許の審査過程および裁判所において上記引用文献(“Deutsch”)が考慮済みであるから。)旨を開陳した。
3.結論
CAFCは、35 U.S.C. § 303(a)に基づき, U.S. Patent No. 4,094,647 (“Deutsch”) が、本件特許の審査過程および裁判所において考慮済みであるが、上記特許クレーム22, 23, 25が新規性の特許要件を具備していると共にクレーム24が非自明性の特許要件を具備しているか否かに関し、実質的に新たな問題を提起するものでることを確認した。
加えて、CAFCは、特許権者が、BPAIの認定に対して何ら異論を唱えなかったので、上記特許クレーム22-25が、引用文献“Deutsch”に対して新規性および非自明性の特許要件を具備していない旨の審判部の認定を支持する旨を判示しました。
本件のCAFC判決では、裁判所によって特許無効が認められなかった文献に基づいて再審査請求手続が行われ、、再審査手続の要件である"question of patentability"の有無について争われ、裁判所の判断がUSPTOの"question of patentability"に係る判断を拘束しないことが示された。
リンク先:
http://www.cafc.uscourts.gov/opinions/07-1534.pdf
以 上