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US Case Brief(4) 狭いクレームの権利化を図るためにキャンセルした広いクレーム
原謙三国際特許事務所
平成16年02月09日
(文責:新 井)
1.フェスト事件絡みの判例
狭いクレームの権利化を図るためにキャンセルした広いクレーム
『狭いクレーム(allowable dependent claim)の権利化を図るために、これを独立クレームに書き換えると共に、広いクレーム(base claim)をキャンセルする補正を行った場合、特許性に係る減縮と推定され、出願経過禁反言の法理が適用される(”complete bar”が適用される)ことがCAFCにおいて判示された(①Deering Precision Instruments, L.L.C. v. Vector Distrib. Sys., Nos. 02-1013, -1197 (Fed. Cir. Oct. 17, 2003)や、② Ranbaxy Phanns., Inc, No. 02-1429 (Fed. Cir. Nov. 26, 2003)を参照。)。
なお、”complete bar”の適用を免れるためには、以下のような反証が必要。
① 特許権者は、均等物が補正の時点で予測不可能であったことを証明することによって”complete bar”の適用推定に対して反証できる。従来技術が問題の均等物を包含しており且つ減縮補正がその均等物を回避するために行われた場合、発明の主題は予測不可能であったとはいえない。
② あるいは、補正の根拠は、問題の均等物とは逸れた関係を生み出すに過ぎないことを証明することによって、”complete bar”の適用推定に対して反証できる。
③ あるいは、問題の非本質的な代替物を記載したであろうこと(実際には記載できなかったこと)を特許権者が合理的に予測できなかったことを示す他の理由が存在することを示することによって、”complete bar”の適用推定に対して反証できる。禁反言を回避するための他の理由が開陳されていなかった場合、反証できない。
2.”Means plus function” 絡みの判例
§112、第6パラグラフ下で支払うべき代償
“means plus function”形式で記載されたクレームを解釈する際、当初明細書において、当該手段に対応する特定の構成が明確に記載されているか否かが確認される。(Med. Instrumentation & Diagnostics Corp. v. Elekta AB, No. 03-1032 (Fed. Cir. Sept. 22, 2003)を参照。)
上記手段をサポートする構成や材料等が明細書中に記載されていなければ、当該手段は、明細書に記載の範囲に限定して解釈されてしまう。
上記事件において、特許クレーム中には、”means for converting a plurality of images into a selected format”と規定されていた。
しかしながら、明細書中には、上記手段に係る記載として、アナログデータをディジタルフォーマットに変換する”framegrabber video display board”と”computer video processor”しかなかった。
そこで、CAFCは、デジタル-デジタル変換は採用しているが、アナログ-デジタル変換は採用していない”accused devices”を非侵害と判示した。
以 上