食品×医療支援室
 
室 長
: 弁理士 中尾 守男
<東京本部所属>
担当者
担当者

: 弁理士 塩川 信和
: 博士(理学) 小林 彩保

<大阪本部所属>
<東京本部所属>

  担当者


: 保健学博士 塚田 幸治


<大阪本部所属>


東京本部 TEL : 03 - 3433 - 5810   大阪本部 TEL : 06 - 6351 - 4384
東京本部 FAX : 03 - 3433 - 5281   大阪本部 FAX : 06 - 6351 - 5664
E-mail   E-mail

各国の新規性喪失の例外(グレースピリオド)



2020年6月8日 文責:梅藤


世界の国々で新規性喪失の例外(グレースピリオド)に関する規定が設けられています。但し、制度の内容は国によって異なります。そのため、日本において新規性喪失の例外規定により救済される場合であっても、外国において同様に救済されるとは限りません。
新規性喪失の例外規定が設けられている主な国及び地域について、下の表に纏めました。


■表:新規性喪失の例外規定が設けられている主な国及び地域


国名 詳細
日本(JP) 以下の事実が生じた日から1年以内にした出願 (1)特許を受ける権利を有する者の意に反する公知 (2)特許を受ける権利を有する者の行為に起因して公知 (但し、発明、実用新案、意匠、商標に関する内外国特許庁、国際機関から発行された公報に掲載された場合を除く) ※上記(2)の場合は、規定の適用を受ける旨を記載した書面を特許出願と同時に提出要。また、所定の証明書を原則特許出願の日から30日以内に提出要。
アメリカ(US) 公開日から12月以内にした出願(又は優先日が公開日から12月以内) ※公開に制限なし(公報公開行為も可能)
欧州特許庁(EP) 出願前6月以内の (1)出願人等に対する明らかな濫用 (2)規定の国際博覧会における展示(出願時の陳述及び出願から4月以内に証明書が必要) による開示は新規性を否定するための「技術水準」を構成しない。 ※要するに、その開示内容で新規性を否定されない。
中国(CN) 下記の開示から6月以内にした出願(又は優先日が公開日から6月以内) (i)特許を受ける権利を有する者の行為に起因して公知  ・中国政府が主催又は承認する国際展覧会で最初に展示されたこと。  ・所定の学術会議又は技術会議で最初に発表されたこと。  ・出願日から2ヶ月経過前に証明書を提出 (ii)意に反する公知。(出願日後に知った場合、知った日から2ヶ月以内に証明書を提出) ※但し、該当する国際展覧会、学術会議、技術会議は極めて少なく、日本と比較して、新規性喪失例外が適用される範囲は非常に狭いことに留意
韓国(KR) 下記の開示から12月以内にした出願 特許を受ける権利を有する者の行為に起因して公知、および意に反する公知(但し、内外国で出願公開、登録公告された場合を除く) ※韓国の出願日で判断 ※補正期間内、または特許査定の通知を受領した日から3月以内に証明書提出可能
台湾(TW) 下記の開示から12月以内にした出願 (i) 実験のための公開 (ii) 刊行物発表(但し、内外国特許庁等から発行された公報に掲載された場合を除く) (iii) 政府主催、政府認可の展覧会における展示 (iv) 出願人の意図に反する漏洩
ユーラシア特許庁(EA) 出願日または優先日の前6月よりも早くない時期に公衆の利用に供されたこと。 ※開示状況の証明が必要
ロシア 公表日から6月以内にした出願 ※事情説明書を出願時または出願後に提出する ※公表地および公表方法に制限なし
ウクライナ 出願日前又は優先日前12月以内の、発明者又はそれからの知得者による発明の開示は、その発明の特許性に影響しない
インド(IN) (i) 特許出願前12月以内に、公に認められた博覧会への公表、又は学術学会における公表を行った場合。 (ii) 特許を受ける権利を有する者の意に反して公表が行われ、その者が公表を知った後に合理的に可能な限り速やかに特許出願をした場合。 (iii) 特許出願に係る発明若しくはその価値を調査するため政府若しくは政府により委任された者に当該発明を伝達した場合。また、当該伝達の結果として調査目的のため行われた事項の場合。この場合は特許出願までの期間の定めはない。 (iv) 特許出願の優先日前1年以内に特許権者若しくは出願人等から同意を得た他の者が、特許出願に係る発明の適切な試験目的のためにインドにおいて公然と実施した場合。ただし、その試験を公然と実施する合理的必要性があった場合に限る。
カナダ(CA) 公開から12月以内にした出願
ブラジル 下記の開示から12月以内にした出願(又は優先日が公開日から12月以内) (i)発明者による公表 (ii)発明者から取得した情報又は発明者の行為の結果に基づき、発明者の同意なく特許庁が行った出願の公開 (iii)発明者から直接若しくは間接に得た情報又は発明者の行為に基づいた、発明者の意に反する第三者による公表
ドイツ 下記の公表から6月以内にした出願 (i) 出願人の意に反して発明が公表された場合 (ii) 発明が国際博覧会へ展示されたことにより公表された場合
フランス 下記の開示から6月以内にした出願 (i) 出願人又はその法律上の前権利者に対する明白な濫用による開示 (ii) 公式又は公認の国際博覧会における展示による開示
英国 下記の開示・展示から6月以内にした出願 (i) 出願人又はその適法な承継人との関係において明白な濫用により、又はその結果により開示された場合 (ii) 公の又は公認の国際博覧会における発明者による発明の展示
湾岸協力会議(GCC)加盟国 ・出願人若しくは前権利者に対する第三者の権利濫用を原因とする又はその結果である、出願日前1年以内又は優先権を有効に主張していれば優先日前1年以内の、公衆に対する発明の開示 ・出願日前6月以内の、公に認められた博覧会における、出願人若しくは前権利者による発明の開示
トルコ 下記の開示から12月以内にした出願 (i)発明者による開示 (ii)当該情報が次のものに含まれる場合の庁による開示   ・発明者により提出された別の出願であって、庁によって開示されるべきでなかったもの、または   ・発明者に知らせることなく若しくは発明者の承諾を得ずに第三者によりなされた出願であって、当該情報を発明者から直接若しくは間接的に得たもの (iii)当該情報を発明者から直接又は間接的に得た第三者による開示(以下、省略)
イスラエル (i) (例えば守秘義務違反など)発明所有者の意思に反する公表(書面、口頭、視覚的若しくは聴覚的説明)の場合は、所有者が公表を知った時点から合理的な期間内 (ii) 認められる博覧会における所有者若しくは前権利者による公表又は使用(又はその博覧会における、出願人の許可を得ていない使用)、又は科学会での講義による公表若しくは科学会の公報での同様の講義による公表の場合は、開示に関する事前通告を特許庁に送付し、できる限り早期であって開示から6月以内にイスラエルで出願する。
イラン 公開から6月以内にした出願
UAE 地方の見本市で展示される発明、図面、意匠は、国際的な取決め若しくは条約の規定又は相互主義の条件を考慮し、施行規則で定める条件に基づき、一時的な保護が与えられる。
バーレーン (i) 公式博覧会での公開の場合、12月以内にした出願(法04第2条)。 (ii) 本人又は本人の許可を得た開示
クエート (GCC加盟国の規定に準じる)
オマーン (i)公開日から12月以内にした出願 (ii)出願人若しくはその前権利者の行為又は第三者による出願人若しくはその前権利者の権利の濫用を理由とするものであるか又はかかる行為若しくは濫用の結果である開示
カタール (特許協力条約規則4.17に従う)
サウジアラビア (i) 出願人又は前権利者に対する濫用行為に起因する開示の場合、開示から6月以内にした出願 (ii) パリ同盟国の1つにおいて、公に認められた国際博覧会に展示した結果としての開示の場合、開示から12月以内にした出願日があるもの(※優先日は含まない)
ヨルダン (i) 公開日から12月以内にした出願 (ii) 出願人が行った行為又は第三者が出願人に対して行った不法な行為の結果による開示
エジプト (i)公開日から6月以内にした出願 (ii)国内の又は国際的な博覧会で発表された発明
インドネシア(IN) (i) 展示会、学会等における開示の場合、開示から6月以内にした出願 (ii) 意に反する開示の場合、開示から12月以内にした出願
シンガポール(SG) 下記の開示から12月以内にした出願 (i) 博覧会・学会等 (ii) 意に反する開示 (iii) 発明者による開示
タイ(TH) 下記の開示から12月以内にした出願 (i) 非合法的開示 (ii) 博覧会出品
フィリピン(PH) 下記の開示から12月以内にした出願 (i) 発明者の行為 (ii) 意に反する開示(特許庁によってされ、a)発明者がした別出願に記載され且つ特許庁によって開示されるべきでなかったか又はb)発明者から直接又は間接的に情報得た第三者により発明者の認識若しくは同意なしになされた出願に記載されている場合) (iii) 発明者から情報を得た第三者による行為
ベトナム(VN) 下記の開示から6月以内にした出願があるもの (i) 意に反する開示 (ii) 科学的な提示 (iii) 博覧会出品
カンボジア (i) 出願日または優先日前12月以内の開示であって、 かつ (ii) 出願人等による開示、または、第三者の権利の濫用による開示 であるとき ※出願日から1月以内に証明書を提出
マレーシア(MY) ・下記の開示から1年以内にした出願  (i) 出願人の行為  (ii) 意に反する開示 ・その開示が、法施行日にUKIPO に係属中の出願によるものである
香港 <標準特許> 指定庁にされた出願の出願日前6月の以下の開示によっては新規性を喪失しない。 (1)出願人に対する明らかな悪用による公表 (2)正式に認められた国際的な博覧会での展示 <短期特許> 出願日前6月以内の以下の開示によっては新規性を喪失しない。 (1)出願人に対する明らかな悪用による公表 (2)正式に認められた国際的な博覧会での展示
オーストラリア 発表等の開示の日から6月内になされた基礎出願に基づき優先権を主張する場合、当該基礎出願がなされた日から12月以内にした出願  ※つまり、当該基礎出願から12月以内にされた、PCT出願の移行や、パリ優先出願が対象となる。
ニュージーランド (i) 発明者等の同意を得て公開された場合  ・学会等での公開から6月以内にした出願  ・試験目的の公然実施から12月以内にした出願 (ii) 意に反して公知となった場合  ・意に反する公知から12月以内にした出願
南アフリカ 出願前における以下の開示によっては、新規性を喪失しない。(適用可能期間の制限はない) ・優先日前に、特許を受ける権利を有する者の関与なく又は同意なく行われた、発明の開示や実施 ・優先日前に、特許を受ける権利を有する者の技術的試験又は実験により行われた、発明の開示や実施


以上




PAGE TOP

 
 
 
 
 
 

"HARAKENZO more " はこちら