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日本語について

2003年2月28日
特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
翻訳部 二神 信也

「日本語は英語に比べて不明瞭な言葉だ」と言う人が多い。事実、主語がなくても文が成立してしまう日本語の文章は、英訳する際に、はっきりと内容が読み取れないということがよくある。自分がざっと読んだときにはまったく違和感なく読めるのにである。

しかし、本当に日本語は「不明瞭」なのだろうか。私自身はそうではないと思っている。私が多少なりとも知っていると言える言語は、日本語と英語しかないので、この二つの言語の比較に限定した話ではあるが、例えば、日本語と英語の小説を読み比べてみると、登場人物の話す言葉を一行読めば、その人物の性別、年齢、性格、地位などの話し手個人の情報だけでなく、その場のシチュエーションや聞き手と話し手の関係まで読み取れるのは、日本語のほうだ。英語では、例えば法廷であろうが、家の台所であろうが、専門用語や特殊な言い回しを除き、日本語ほどはっきり違いが出るということはない。特に、女性の言葉使いは、シチュエーションによってかなり変わるものだ。

逆に言えば、特に日常使われる言葉が使われる文章では、日本語は、一語一語慎重に書く必要がある言語だといえる。日本語では言葉の使い分け一つで、行間の意味が膨らむ。例えば小説などでは、その膨らみがないと文は死んでしまう。(時に海外の小説の翻訳がつまらないのは、ここで翻訳者が失敗していることが多い)私は、日本語という言語は非常に情報量が多い言語だと思っている。

また、日本語ほど造語が自由に出来る言語は他にないのではないだろうか。「何々性」とか「何々化」とすれば、かなり複雑な意味の技術用語が簡単に造語出来てしまう。勿論、英語でも造語、又は造語的な単語(「何々的」というのもまた便利な表現だ)もあるのであるが、日本語ほどの自由度はない。これは、元々日本語が様々な言語を取り入れながら発達してきた言語だからだと思う。日本人は単一民族だとか言われているが、それは表面上だけのことで、実際には多様な文化が交じり合って出来ているのが日本文化である。これは私の想像だが、これほど日本語の「自由度」が高いのは、日本語が中国語や欧米語を取り入れながら発達したということの他に、元々日本語が様々な言語をベースにした言語だったからではないか。モンゴル語と日本語は文法が似ていると聞いているし、韓国語と日本語は発音がかなり近いように思う。また、インドネシア語には、日本語とよく似た単語がいくつかあるのに驚いたことがある。これらの言葉が、たとえ断片的であるとしても日本語に溶け込んでいき、現在の日本語が出来あがっているからこそ、日本語はかなり自由度の高い言葉になったのではないかと思う。どちらかといえば文化を受け取る側であった日本人の言葉が他の言語に対して柔軟性があるのは当然と言えば当然なのかもしれないが。

上記のように優れた言語である日本語は、反面かなり複雑な言語だともいえる。複雑だからこそ、時に「不明瞭」になってしまうのだと思う。私はこの日本語の不明瞭さをむしろ好ましいものだと思っている。和文英訳をする際には、この不明瞭さに手を焼くことになるのではあるが。

以上

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