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米国特許法改正

2000年12月8日
特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(文責:新 井)

1999年11月29日、米国特許法改正法が成立した。この改正法の成立によって、早期公開制度が導入される。今回の法改正により、重複投資等の防止、及びサブマリン特許(特許付与から17年の特許権存続期間)の防止が可能となる。以下に、上記早期公開制度について説明する。

1.早期公開制度
原則として、全ての出願に対して、有効出願日(国際出願日、優先権主張の基礎となった最先の出願の出願日)から18ヵ月後に出願公開を行う。2000年11月29日以降出願のものに適用される。早期公開も請求可(改正特許法122(b)(1)(A))

2. 出願公開の例外(改正特許法122条(b)-(d) )
(a) 係属していない出願、秘密指令に係る出願、仮出願、意匠出願、およびRCEには適されない。
(b) 出願時に、出願人は、『18ヵ月出願公開制度』を採用する他国、及び多国間条約に基づく合意(PCT等)においてファイルされた出願の主題とはならなかった、或いは将来も主題にはならないことを開陳すれば、本件出願は公開されない。
(c) 出願人は、公開の範囲を対応外国出願と同じ範囲に限定できる。この場合、出願人は、最先の出願日から16ヵ月以内に、改訂(編集)された出願明細書の写しをUSPTOに提出しなければならない。改定(編集)された出願明細書で公開された場合、この公開内容に基づいて当業者が発明を実施できなければ、仮保護の権利を出願人は享受できない。
(d) 補正明細書の写しを提出していないと、Preliminary Amendment は公開された出願の一部とされない。

3. 出願公開に係る留意点
出願公開内容は、USPTOの電子サーチシステム上で閲覧できる。出願公開される内容は、外国出願と同じ内容に制限でき、米国出願で追加した事項を非公開とすることが可能(改正特許法122条(b) (2) (b) (v) 参照)である。米国出願で外国出願の内容に追加したときは、出願人は出願日から16ヵ月以内に、外国出願に含まれていない事項を米国出願から削除したものを作成し特許庁に提出して、これを代わりに公開するよう求めることができる。
上記電子サーチシステムとして、USPTOのEAST(Examiner Automated Search Tool)と、WEST(Web-based Examiner Search Tool)が存在する。 Official Gazette は予定されていない。ペーパコピーは、費用を支払って要求すれば、USPTOによって供給される予定である。自発公開公報、早期公開公報、再公開公報は、公開費用が必要(別途、手続費用として130$必要)。

出願公開後、いかなる出願に対しても、出願人の同意なしに、プロテスト手続や特許付与前の他のいかなる異議手続は許可されない。

出願人が出願非公開の請求後に外国出願をした場合、外国出願日から45日以内に特許庁に通知しなければならない。これに違反した場合、当該出願は放棄したものとみなされる。ただし、通知の遅延が不注意による場合は除かれる(改正特許法122条(b) (2) (c) (iii) 参照)。

出願公開の関係で、優先権/継続性(Continuity)の主張は、最先の基礎出願/再出願から16ヵ月/4ヵ月以内に行うことが必要である。故意でない場合、優先権/継続性(Continuity)の主張の遅延は、追加手数料を支払えば可能である。

4.仮保護の権利
公開により仮保護の権利が発生する(改正特許法154条(d)参照)。2000年11月29日時点で係属する出願であって、出願人によって自発的に公開された出願にも適用される。
公開日から特許発行日までの間に、発明を米国内において生産し、使用し、販売し、販売を申し出し、もしくは米国内に輸入した者に対し、特許発行後6年以内であれば、“reasonable royalty"を請求できる(改正特許法154条(d) (3) 参照)。
ただし、仮保護の権利でカバーされる発明は、特許発行されたクレームと実質的に一致していなければならない。権利行使には、公開公報の提示によって侵害者が実際の通知(explain what acts are regarded as giving rise to provisional rights") を受領している必要がある。
また、国際出願が英語以外で公開されている場合、英語翻訳文をUSPTOが受領した時、又はPCT公開公報をUSPTOがInternational Bureau of WIPO から受領した時に、仮保護の権利行使が可能となる。
Treble Damages の請求は認められない。

5.インターフェアランス
出願2が出願1の公開後にファイルされた場合、出願2の出願人は、出願1の公開から僅か1年間だけ、出願1から公開されたクレームをコピーできる。勿論、実質同一であれば、クレームのコピーは不要。
上記1年以内にクレームのコピーをしないと、後日、コピーすることは不可能となる。

6.従来技術としての有効日
出願公開制度の導入に伴って、35 U.S.C. §102 (e) (1) 下で、引例として挙示される際、その実際の最先の米国出願日が基準とされる。国際出願の場合、米国を指定すると共に英語で公開されていることが必要である(国際出願の場合、非英語言語で公開された場合、この公開国際出願は、“the status of prior art under 102(e)"を得ることはできない。2000年11月29日時点で係属する出願であって、出願人によって自発的に公開された出願にも適用される。
US特許出願公開公報と国際公開公報は、35 U.S.C. §102 (a) (b) 下で、その公開日をもって従来技術となる。
35 U.S.C. §102 (a) は、2000/11/29以降に出願された全ての出願に適用され、35 U.S.C. §102 (b) は、2000/11/29以降に出願された米国を指定する国際出願に係る国内段階移行した全ての出願に適用される。

7.第3者による公開出願に対するアクセス
直接的に物理的なアクセスは認められない。USPTOは、ファイルラッパ及び公開出願の内容の写しを供給するか、ファイル中の特定の一つ以上の書類の写しを供給する(37 C.F.R. §1.14(C)(2))。費用は、400頁以下で200$。編集された出願にアクセス可。
出願人が適切に編集されたUSPTOとのコレポンと出願人の提出物とのコピーをタイムリーに提出していれば、ファイルラッパと内容物も編集される。

8.第3者による公開出願後の関与
第3者によって提出される特許公報や刊行物は、プロテスト又はおポジション以外の如何なる行為もは認められない。
出願人に対するサービスが要求される。提出物は10以下。刊行物又はクレーム発明に対する議論は認められない。公開後またはNotice of Allowance の郵送日後、2ヵ月以内とする。

9.審査繰延
最先の出願日から3年までとする。CPAは除外。

実務上の留意事項
出願公開制度に伴う対応策及び留意事項を以下に記します。

A. 出願公開制度の導入に伴う対応策
a-1) 1999年11月29日以降且つ実際のUS出願日が2000年5月29日前の出願については、仮保護の権利を享受するために、CPAを利用する。但し、実際のUS出願日が2000年5月29日以降の出願に対しては、最早、CPA手続を行うことはできない。
a-2) 出願段階において、広いクレームから狭いクレームまでクレームアップしておくことが、仮保護の権利を行使する上で好ましい。
a-3) 2000年11月29日前の出願に対しては、
(a) CPA手続(但し、2000年5月29日前の出願が対象)し、出願公開を回避し、秘密を保持するか、
(b) §111(a)継続出願して出願公開するか、2000年11月29日現在で係属している出願を自発公開するかして仮保護の権利を享受するかの2通りがある。
a-4) 譲受人が同じ場合、§102(e) に基づく拒絶理由を克服できることに基づいて、2000/11/29前の出願であれば、2000/11/29以降に再出願すれば、同様に、上記拒絶理由を克服できる。
a-5) 仮保護の権利を行使するために、PCT出願の場合、英語で出願するか、非英語で出願した場合には翻訳文をUSPTOにファイルする。

B.35 U.S.C. §102(e)(1) に係る留意事項
b-1) 公開後且つ特許発行前に、出願が放棄されても、公知技術としてのステータスに影響はない。
b-2) 発明者自身の公開出願は、従来技術として引用されることはない(但し、102(b)を満足する場合は従来技術として引用される。)。
b-3) 譲受人が同一の出願の場合の公知技術からの除去が可能であり、1999年11月29日以降にファイルされた全ての出願が対象である。

以上

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