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世界共通化特許に向けての動き

2004年1月9日
特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
国際部専門課長 樫本 勝

技術が世界に浸透していく速度は、年々増加の一途をたどっている。また、先進工業国の生産拠点は、生産コストの低い途上国に多数置かれている。このような状況では、どの国においても、同様に新規で有用な技術が保護されることが理想である。しかしながら、現状では、知的財産権の活用が国境を越えて広がっているにも関わらず、属地主義を前提とした法的枠組みの壁が技術の円滑な国際移転を阻んでいる。

特許に関しては、日米欧三極特許庁間の連携強化が進められているが、企業による事業の円滑な国際的展開を図るため、三極特許庁間の審査協力をさらに進め、三極同時特許に向けた取り組みを推進すべきである。将来的には世界共通特許の実現が望まれる。世界共通特許を実現するために、まず解決すべき課題となるのは、サーチ結果を各国間で相互認証することである。

これについては、先頃東京で行なわれた日米欧の三極特許庁の長官による会合で、三極特許庁が協力して審査を行う体制へ移行することについて合意が得られたことに大きな意義がある。具体的には、各特許庁が審査の前段階として個々に行っている技術調査(サーチ)の結果について、相互に利用するためのパイロット・プロジェクトを三極特許庁間で実施していたが、審査負担の軽減効果について確信が得られたので、相互利用の本格的な運用開始に向けて詳細な検討に着手することとなった。特に、技術調査結果の交換をネットワークを通じて効率的に行えるよう、三極特許庁が協力してシステムを開発するに至った。

各国の特許庁に共通の出願の審査をする際に、他の特許庁の行ったサーチの結果や審査結果を相互に利用し合うことにより、審査を効率的かつ迅速的に行うことが期待できる。上記のパイロット・プロジェクトを実施した結果、各特許庁における審査の負担軽減に相当の効果があることが確認されたことを受けて、三極特許庁間でのサーチおよび審査結果を本格的に相互利用するための仕組みを開発することが決定された。具体的には、各特許庁が保有する電子化されたサーチおよび審査結果に関する情報をネットワークを通じて交換することにより、サーチおよび審査結果の相互利用が実施されることになる。

また、日中韓の各特許庁の長官は、先頃北京で開催された第3回中日韓特許庁長官政策対話会合で、三国による協力メカニズムの確立が、東アジア地域の知的財産権分野での協力や発展に役立つと強調し、さらには、知的財産権を適切かつ有効に保護することが、当地区の技術進歩や貿易・投資促進にとって極めて重要であるという認識で一致した。このような経過から、これら三国間での審査実務の協力体制が築かれることが期待される。

続くステップとしては、各国で成立した特許を相互に認証することであり、さらには核となる日米三極の共通特許を確立して世界共通特許へ発展させることが考えられる。この課題を解決するには、まず、各国の制度の調和を図る必要がある。これは、条約や法律が国によって違うことから、その歩み寄りが必要である。次に、制度の運用の調和を図る必要がある。例えば、コンピュータ処理はもちろん、審査基準の統一やデータベースの管理などについて、各国が納得できる制度を確立する。

最後に、審査官の国際化が求められるであろう。審査官が自国の出願について審査を優遇しないような審査の公平性を確立しなければならない。
解決すべき課題は山積しているが、世界的な審査実務の協力体制を築くことは、国際的な研究活動を促進することや、グローバル化する経済活動を活性化することに寄与できるので、早期の実現が望まれる。そのためにも、日米欧三極特許庁を中心として、制度や運用の国際調和を進めていく必要がある。

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