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US Case Brief (32) KSR v. Teleflex の最高裁判決後にCAFCが下した非自明性に係る判決

特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
平成19年06月18日
(文責:新 井)

KSR v. Teleflex の最高裁判決後にCAFCが下した非自明性に係る判決
(Leapfrog Enterprises, Inc. v. Fisher-Price, Inc.(06-1402))



1.連邦地裁の判決
Leapfrog Enterprises, Inc. v. Fisher-Price, Inc.(06-1402)は、2007年4月30日のKSR v. Teleflex の最高裁判決後にCAFCが下した非自明性に係る判決である。

Leapfrog社は、自社特許USP5,813,861のクレーム25発明がFisher-Price社の製品によって侵害されているとし、デラウェア地区の連邦地裁に訴訟を提起した。これに対し、連邦地裁は、Fisher-Price社の製品がクレーム25発明を侵害していない旨と、クレーム25発明が非自明性の特許要件を具備していないので無効である旨、認定した。クレーム25は、次のように規定されている。
25. An interactive learning device, comprising:
a housing including a plurality of switches;
a sound production device in communication with the switches and including a processor and a memory;
at least one depiction of a sequence of letters, each letter being associable with a switch; and
a reader configured to communicate the identity of the depiction to the processor,
wherein selection of a depicted letter activates an associated switch to communicate with the processor, causing the sound production device to generate a signal corresponding to a sound associated with the selected letter, the sound being determined by a position of the letter in the sequence of letters.

連邦地裁によるクレーム25発明に係る自明性認定の根拠は、引用文献Bevan(USP 3,748,748)と、テキサスインスツルメント社の "Super Speak to Read device"(以下、SSRと言う。)という玩具と、当業者の知識との組み合わせであった。

連邦地裁は、引用文献Bevanについて、次のように認定している。
In the preferred embodiment of the Bevan device, a housing contains a phonograph record as a voice storage means, a speaker for playing sounds from the voice storage means, and an actuated electric motor to turn the record. Uniquely shaped puzzle pieces fit into correspondingly shaped openings in the top of the housing. Depressing the puzzle pieces in the openings causes the motor to turn the record and brings phonographic needles into contact with the portions of the record where the sounds associated with the puzzle pieces are stored so that they can be played through the speaker.

連邦地裁は、また、テキサスインスツルメント社のSSR装置について、次のように認定している。
For example, the child can press the letter “t” and hear the t phoneme and then press “ug” to hear all the sounds in the word “tug.” Similarly, the child can press the letter “b” and then “ug” to hear the sounds in 'bug.'

連邦地裁は、当業者であれば、引用文献Bevanが教示する手法にSSR装置が教示する電子部品を適用し、子供が単語を構成するアルファベットを一つずつを押して、そのアルファベットの発音を再生し、聞き、その発音と単語の発音とを関連づけたであろうと認定した。

連邦地裁は、また、「読取部」について次のように認定している。すなわち、クレーム25に記載の構成のうち、引用文献BevanとSSR装置との組み合わせが欠いている構成は「読取部」のみであるが、この読取部は、’861特許発明がなされた時点で当該技術分野においてよく知られたものである旨を認定している。また、SSR装置は、挿入される本をプロセッサが特定するための読取部を備えていないが、上記読取部の機能の代わりに、プロセッサが、本上の「三角形」の相対位置によって挿入された本を特定できると共に、ユーザーは、本の各ページ上の「スター」を押すことによって、プロセッサが本のどのページを参照しているかを特定できることを教示している。

連邦地裁は、次のように自明性の理由付けをしている。すなわち、引用文献BevanとSSR装置とを組み合わせたものに、更に「読取部」を当業者に追加させることの動機付けは、他の子供の玩具において、付加価値を高め、玩具を簡単に使用できるようにし、市場性を向上させるという理由によって充足される。しかも、Leapflog社は、この種の装置に「読取部」を備えることが、当業者にとって特異性のあることである、あるいは困難性があることを示す証拠を提出していない。さらに、Leapflog社は、読取部を備えることが電子技術分野、あるいは電子式の子供玩具の分野において非自明であるということを示す証拠も提出していない。さらに、secondary evidence の考慮に関して、Leapflog社は、商業上の成功、長期にわたる必要性の認識等に関する証拠を提出したが、上記secondary evidence は、prima facie case of obviousnessを示す証拠と比較すると弱い。

2.CAFCの判決
連邦地裁の上記認定に明白な誤りがないことに鑑み、CAFCは、引用文献Bevan、SSR装置、及び読取部の技術に関する当業者の知識の組み合わせに対して、’861特許のクレーム25発明は非自明性の特許要件を具備していない旨の連邦地裁の判決を支持した。

3.本ケースのような場合の自明性に係る拒絶理由に対する反論の方針
・ 複数の引用文献を組み合わせることに特異な理由がある、あるいは困難性(たとえば、組み合わせにより意図する動作が期待できなくなる等。)がある旨を示す証拠を提出する。
・ 当業者の知識と複数の引用文献とを組み合わせる場合、この組み合わせによって非予測の作用効果を奏する、あるいは相乗効果を奏する旨を反論する。
・ 組み合わせに追加された構成要件(本ケースの場合「読取部」)を備えることが当該技術分野において非自明であることを示す証拠を提出する。


 以 上

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