PATENT
特許・実用新案
「商標の番号を調べたい」と思っても、手元の書類には出願番号、登録番号、識別番号など、複数の番号が記載されていることがあります。
商標の情報を正確に確認するには、まず番号の種類を特定したうえで、特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」などを使って検索する必要があります。
J-PlatPatは、商標だけでなく、特許・実用新案・意匠等の産業財産権情報も無料で検索できる公的なサイトです。本記事では、商標に関係する主な番号の意味、出願番号と登録番号の違い、J-PlatPatを使った検索方法、検索結果を確認する際の注意点について解説します。
「商標番号」は、法律上、一つの特定の番号を意味する用語ではありません。一般には、商標登録出願や登録商標に関係する複数の番号をまとめて「商標番号」と呼ぶことがあります。
主な番号は、以下のとおりです。
| 番号の種類 | 番号が示す対象 | 付与される時期 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 出願番号 | 一件の商標登録出願 | 出願後 | 出願中の案件の特定、審査状況の確認 |
| 登録番号 | 一件の登録商標・商標権 | 設定登録後 | 登録商標、商標権者、権利内容の確認 |
| 国際登録番号 | マドリッド制度による国際登録 | WIPOによる国際登録後 | 国際登録や指定国ごとの保護状況の確認 |
| 識別番号 | 特許庁へ手続きを行う個人・法人 | 初回手続の際 | 出願人、権利者、代理人などの手続者の識別 |
したがって、通知書、登録証、契約書、ウェブサイトなどに番号が記載されているときは、それがどの種類の番号なのかを見分けることが重要です。
出願番号は、商標登録願が特許庁に受け付けられた後、その出願案件を管理するために付与される番号です。一般に「商願2026-123456」のような形式で表示されます。
出願番号は、拒絶理由通知への応答、手続補正書の提出、審査状況の問い合わせなど、出願中の各種手続において案件を特定するために使用されます。
ただし、出願番号は、特許庁が書類を受け付けたときに付与される番号であり、商標登録が認められたことを意味するものではありません。出願番号が付与された後、方式審査と実体審査が行われます。
登録番号は、特許庁の審査を通過し、登録料が納付され、商標権が設定登録された後に付与される番号です。一般に「商標登録第1234567号」のような形式で表示されます。
登録番号からは、登録された商標、商標権者、指定商品・指定役務、区分、出願日、登録日などを確認できます。
| 比較項目 | 出願番号 | 登録番号 |
|---|---|---|
| 付与される時期 | 商標登録出願後 | 商標権の設定登録後 |
| 示す対象 | 出願中の案件 | 登録された商標権 |
| 番号の例 | 商願2026-123456 | 商標登録第1234567号 |
| 登録済みであることを示すか | 示さない | 設定登録されたことを示す |
| 主な用途 | 審査・中間手続の管理 | 権利内容・権利者の確認 |
出願中は出願番号を使用し、登録後は登録番号を使用する場面が多くなります。ただし、登録後も出願番号は、その商標の出願経過を確認するための情報として残ります。
識別番号は、商標や出願案件ではなく、特許庁へ手続きを行う個人又は法人を識別する番号です。特許庁は、一人の手続者に対して一つの識別番号を付与します。識別番号は、アラビア数字からなる9桁のコードです。
初めて特許庁へ出願などの手続きを行うと、手続者に識別番号通知が送付されます。その後、意見書、手続補正書、納付書などを提出するときにも使用されます。
例えば、一つの会社が複数の商標を出願した場合、それぞれの出願には異なる出願番号が付与されますが、出願人である会社の識別番号は原則として共通です。
そのため、識別番号をJ-PlatPatの商標番号照会に入力しても、その番号だけで特定の商標を検索することはできません。自社や他社の保有商標を調べる場合は、出願人又は権利者の名称を使って検索します。
J-PlatPatは、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が提供する特許情報プラットフォームです。商標の出願・登録情報や公報を無料で検索できます。
商標の出願番号又は登録番号がわかっている場合は、次の手順で検索します。
J-PlatPatでは「番号単独入力」に加え、一定の条件では番号範囲による検索も可能です。特定の一件を確認する場合は、番号種別を正しく選択し、番号を単独で入力する方法がわかりやすいでしょう。
商標登録出願を行った直後は、出願番号が付与されていても、J-PlatPatに情報がまだ掲載されていないことがあります。特許庁は、商標について、出願から約2週間後に公開商標公報が発行されると案内しています。
公開商標公報が発行されると、J-PlatPatで公報を対象として照会できます。出願番号で検索しても表示されない場合は、時間を置いて再度確認するか、検索対象種別を「公報」に切り替えてください。
出願番号や登録番号がわからない場合でも、J-PlatPatの「商標検索」を利用して対象の商標を探すことができます。主な検索項目は次のとおりです。
文字商標や、ロゴの中に文字が含まれる商標は、「商標(検索用)」に名称を入力して検索します。漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットなど、表記が異なると検索結果も異なる場合があるため、複数の表記を試します。
同じ又は似た読み方の商標を調べる場合は、「称呼(類似検索)」又は「称呼(単純文字列検索)」を利用します。名称が異なっても読み方が近い先行商標が存在することがあるため、商標調査では称呼の確認が重要です。
自社や他社が保有する商標の一覧を確認したい場合は、「出願人/権利者/名義人」の検索項目を利用します。法人名を検索するときは、「株式会社」を省略した場合と省略しない場合など、複数の表記を試すと検索しやすくなります。
ロゴなどの図形商標については、図形に付与された図形等分類を利用する方法があります。ただし、適切な分類の選択には専門的な判断が必要な場合があり、文字商標の検索よりも難易度が高くなります。
J-PlatPatで対象の商標を開くと、一般に次のような情報を確認できます。
登録番号が表示されている商標でも、存続期間の満了、権利放棄、取消し、無効などにより、商標権が既に消滅している可能性があります。また、商標権が更新されているかどうかも確認が必要です。
したがって、登録番号の有無だけでなく、J-PlatPatの登録情報や経過情報により、現在の権利状況を確認します。権利者、権利の移転、消滅などの最新かつ正式な登録内容を確認する必要がある場合は、特許庁の登録原簿を確認します。
商標番号の検索は、既に特定されている一件の商標を確認するための方法です。新しい商品名やサービス名を商標登録できるかを調べる場合は、完全に同じ文字の商標だけでなく、読み方、外観、意味が類似する先行商標も確認しなければなりません。
そのため、番号照会を行っただけでは、商標登録の可能性や他人の商標権を侵害するリスクを十分に判断することはできません。
マドリッド制度による国際登録には、WIPOが管理する国際登録番号があります。国際登録番号は、WIPOのeMadridにある「Find and Monitor」又はMadrid Monitorで検索できます。商標名、名義人名、国際登録番号などから、国際登録の詳細や指定国ごとの保護状況を確認できます。
ただし、国際登録番号が付与されているだけで、すべての指定国において商標が保護されているとは限りません。各指定国・地域の官庁がそれぞれ審査を行い、国ごとに保護又は拒絶の判断をします。
A. 登録されているとは限りません。出願番号は、商標登録願が受け付けられた案件に付与される管理番号です。登録商標となるためには、特許庁の審査を通過し、登録料を納付して設定登録を受ける必要があります。
A. J-PlatPatの商標番号照会に登録番号を入力すると、登録情報に掲載されている商標権者を確認できます。ただし、名義変更や権利移転などの最新の正式な内容を確認する必要がある場合は、登録原簿を確認することが適切です。
A. 識別番号は手続者を管理するための番号であり、特定の商標を示す番号ではありません。自社又は他社の保有商標を調べる場合は、J-PlatPatの「出願人/権利者/名義人」に氏名又は法人名を入力して検索します。
A. 商標の名称、読み方、出願人名、商標権者名などからJ-PlatPatの商標検索を行います。登録証や特許庁からの通知書が手元にある場合は、「出願番号」「登録番号」「国際登録番号」などの記載がないかも確認してください。
A. J-PlatPatは、主に日本における商標の出願・登録情報を確認するためのデータベースです。海外各国の商標を調査する場合は、各国・地域の知的財産庁のデータベース、WIPOのGlobal Brand DatabaseやMadrid Monitor、eMadridなどが利用できます。
「商標番号」という言葉は、出願番号、登録番号、国際登録番号、識別番号など、複数の番号を指して使用されることがあります。
出願番号は商標登録出願を特定する番号であり、付与されても登録が認められたことにはなりません。登録番号は、商標権の設定登録後に付与される番号です。一方、識別番号は商標を識別する番号ではなく、特許庁へ手続きを行う個人や法人を管理するための9桁の番号です。
番号がわかっている場合は、J-PlatPatの「商標番号照会」を利用すると、商標、出願人・権利者、指定商品・指定役務、手続経過などを確認できます。番号がわからない場合は、商標名、読み方、出願人名などから「商標検索」を行います。
ただし、番号検索は特定の商標の情報を確認するためのものであり、類似する先行商標を網羅的に調べる商標調査とは異なります。
商標の登録可能性、他人の商標権との抵触、現在の権利状況などについて判断が難しい場合は、弁理士又は特許事務所へ相談することも検討しましょう。HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARKでは、国内外の商標調査、商標登録出願、権利状況の確認などを支援しています。